名古屋市電08 松重閘門-日比野-船方、八熊通-新尾頭町、内田橋、六番町-港車庫前
←名古屋南部の地図です。 赤線を引いた市電の路線(金山橋~沢上町~市大病院前)は、最後まで残った市電路線の一つですが、1974(昭和49)年3月31日に廃止され、名古屋市電は全線廃止となりました。・ 青線の沢上町~八熊通~船方と沢上町~熱田神宮前~大江町は、その1ヶ月半前の2月16日に廃止となりました。 それ以前に廃止になった市電路線を緑線、地下鉄路線を紫線で記入しました。 沢上町は、名古屋市電が十字に交差していた所では、最後まで残った交差点です。 左の地図は、国土地理院1/2.5万「名古屋南部」S47.7.30発行に追記 |
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名古屋市電08-①② 日置橋~山王橋 Nさん撮影 1971(S46).3 ↗→ 中川運河を堀川につなぐ運河(東支線)に作られた松重閘門です。中川運河と堀川では水位差が約1mあったので、船を通すために中川運河開削と同時に閘門が設置されました。1932(昭和7)年に完成以来、貨物の水上輸送路として活用されましたが、トラック輸送の発達により、1968(昭和43)年に閉鎖されました。 |
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↓名古屋市電08-③ 八熊通 1974(S49).2.10 部分廃止と全線廃止が迫った名古屋市電を慌てて撮りに行きました。八熊通電停で下車し、南(中央卸売市場前)方向を見ました。 |
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名古屋市電08-④ 八熊通~新尾頭町 1974(S49).2.10 八熊通と新尾頭町電停の間にある、堀川を渡る橋です。左側が八熊通方向になります。この橋を地図で調べると住吉橋と書いてありました。 この付近は、白鳥貯木場の少し北になります。そのため堀川の両側に製材所がたくさんありました。 白鳥貯木場から筏に組んで運んできた木材が堀川に浮かんでいました。 |
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名古屋市電08-⑤ 八熊通~新尾頭町 1974(S49).2.10 同上 写真を見ると筏師も活躍していたようです。 |
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名古屋市電08-⑥ 八熊通~新尾頭町 1974(S49).2.10 上の写真④⑤と同じ場所です。 堀川から製材所まで木材運搬用に道路を横断するトロッコがありました。 線路の幅を測っていませんが、常識で判断すれば、762mmか、610mmか、508mmと思われます。 堀川沿いには、このようなトロッコがたくさんあったということです。 |
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名古屋市電08-⑦ 八熊通~新尾頭町 1974(S49).2.10 上の写真⑥の逆方向から下流側を見て撮りました。 堀川から木材をクレーンで吊り上げてトロッコの上に載せ、道路を横断して製材所の中へ運んでいました。 |
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名古屋市電08-⑧ 八熊通~新尾頭町 1974(S49).2.10 堀川沿いの道から電車通りに上がる石畳の坂道です。 だいぶ傷んでいました。 |
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名古屋市電08-⑨ 八熊通~新尾頭町 1974(S49).2.10 堀川の近くにある住吉神社です。 左が新尾頭町方向で、このすぐ右側が上の写真④⑤の住吉橋になります。 |
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名古屋市電08-⑩ Nさん撮影 八熊通~新尾頭町 1974(S49).2.10 住吉橋から新尾頭町方向を見ました。 左の材木屋の向こう側にある杜が、住吉神社の杜です。 |
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名古屋市電08-⑪ Nさん撮影 八熊通~新尾頭町 1974(S49).2.10 住吉橋から八熊通(西)方向を眺めました。 |
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名古屋市電08-⑫ Nさん撮影 八熊通 1974(S49).2.10 江川線の八熊通電停を出発した船方行きです。 |
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名古屋市電08-⑬ 中央卸売市場前 1974(S49).2.10 船方発、市大病院行きの電車の前面展望です。 中央卸売市場の立て看板が見えました。 |
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名古屋市電08-⑭ 中央卸売市場前~日比野 1974(S49).2.10 国鉄の白鳥貨物線と平面交差していました。その踏切です。 信号機に踏切用と書いてありました。 この写真のすぐ右側に白鳥貨物駅がありました。 |
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名古屋市電08-⑮ 中央卸売市場前~日比野 1974(S49).2.10 同上 貨物線の踏切に近づきました。 白鳥貨物線と平面交差の写真は →名古屋の臨港線2にも掲載 |
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名古屋市電08-⑯ 白鳥貨物駅 1974(S49).2.10 貨物線との平面交差部を貨物線から見ます。写真奥が白鳥(貨物)駅です。隣接して白鳥貯木場があり、この貯木場へ木曽の檜などの木材を運搬するために造られたのが「白鳥駅」です。 その後、中央卸売市場が開設され、白鳥駅の少し奥に「名古屋市場駅」が出来、鮮魚・野菜などの輸送なども行われました。 輸送のトラック化により名古屋市場駅は1978(S53)年に廃止、白鳥駅と貨物線は1982(S57)年に廃止となりました。この頃はまだ貨物列車が走っていたのに、写真を撮らなかったのを悔やんでいます。 なお、白鳥貯木場も廃止となり、そこで世界デザイン博が1989(H1)年に開催され、その跡地に高層マンションなどが建っています。 ----------------------- 名古屋市電08-⑰ Nさん撮影 日比野 1974(S49).2.10 左、築地口・名古屋港方面 右、一番町・船方方面 分岐点でしたが、左の路線は地下鉄名港線を作るために、一足先に廃止されていました。 市電のすぐ向こう側に、白鳥貨物線の踏切があり、そこの信号機は踏切用です。 |
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名古屋市電08-⑱ 日比野 1974(S49).2.10 こちらの道は、少し狭くなっていました。 |
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名古屋市電08-⑲ Nさん撮影 西町工場 1974(S49).2.10 名古屋市電の唯一の工場・西町工場でした。 市電に車庫はたくさんあり、日常の検査はできましたが、分解整備のできる工場は、この西町工場だけでした。 それ故、西町を通る路線は客さんが少ないと思われた割には、最後の頃まで残りました。 「この路線は最後まで残る」とNさんが昔言っていたのを思い出しました。その予想通り、最後のほんの少し前になくなりました。 |
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名古屋市電08-⑳ Nさん撮影 西町工場 1974(S49).2.10 佇む1900形1911です。 外板の右下部を修理するために来たと思われますが、市電全廃まで残り1ヶ月半となりましたので、そのまま廃車になったでしょうね。 |
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名古屋市電08-(21) Nさん撮影 船方 1974(S49).2.10 廃止が迫った「船方」電停に到着する市電です。 折り返して市立大学病院前行きになりますので、幕は既に「市大病院」に変えてありました。 向こうの方に「一番町」の電停が見え、その遙か彼方には、中日球場の照明塔が霞んで見えます。 (この年、中日ドラゴンズは巨人のV10を阻止し、20年ぶりのセリーグ優勝を果たしました。 ♪中日球場つめかけた 僕らをジーンとしびれさす いいぞがんばれドラゴンズ 燃えよドラゴンズ♪ という歌がこの頃、はやりました) |
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名古屋市電08-(22) Nさん撮影 内田橋 1974(S49).2.10 昔は賑わった内田橋交差点です。 この左には、宮の渡し公園(七里の渡し跡)があります。 |
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名古屋市電08-(23) Nさん撮影 内田橋 1974(S49).2.10 新堀川に架かる内田橋です。 このすぐ手前側で堀川に合流しています。 伊勢湾台風で、名鉄常滑線の大同町~聚楽園が水没したときは、ここから横須賀港まで代行船が運航され、知多半島の住民の足となりました。 名鉄神宮前駅から約1kmと近かったためですね! |
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名古屋市電08-(24) Nさん撮影 六番町 1969(S44).2 新幹線と名古屋市電の顔合わせです。 ここは、国道1号線と江川線(電車道)の交差点の真上を、斜めに新幹線を通すため、スパン長85mのローゼ橋(アーチ橋の一種)が架設されました。新幹線はこの4年半前の1964(昭和39).10.1に開業しました。 六番町を通る市電は、この少しあとの1969(昭和44).2.20に廃止されました。市電の真下に地下鉄名港線を掘り進めるためです。 |
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名古屋市電08-(25) Nさん撮影 六番町~六番町六 1969(S44).2 51系統と52系統が続行で築地口経由の西稲永に向かいます。 後方には六番町のローゼ橋の雄姿が見えます。 現在は、この道路(江川線)上空に名古屋高速道路ができ、新幹線のローゼ橋を跨いでいます。 |
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名古屋市電08-(26) Nさん撮影 六番町六~七番町 1969(S44).2 50系統の名古屋港行きが運河の上を越します。 51系統の西稲永行きが続きます。 |
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名古屋市電08-(27) Nさん撮影 六番町六~七番町 1969(S44).2 上の写真(26)の続きで逆方向です。 通り過ぎた市電を見ました。 遠くに見える電停は、たぶん七番町で、その向こうに見えるガスタンクは東邦ガスのタンクです。 |
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名古屋市電08-(28) Nさん撮影 東海通 1969(S44).2 東海通の交差点です。 東邦ガスの巨大なガスタンクが近づいて来ました。 (今、ガスタンクはありません・・・) |
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名古屋市電08-(29) Nさん撮影 港車庫前 1969(S44).2 名古屋港や西稲永に行く80番台の系統を受け持っていた港車庫の入口です。 港車庫は、この路線(日比野~築地口~名古屋港)廃止と共に1969(昭和44)年2月20日に閉鎖されました。 |
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2020(R2).8.5renewal 2011(H23).7.3up |
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参考図書
「名古屋を走って77年」 名古屋市交通局 1974(昭和49)年3月発行
「名古屋の市電と街並み」 日本路面電車同好会名古屋支部編著 トンボ出版1997(平成9)年10月発行
「名古屋市電が走った街 今昔」 徳田耕一著 JTBキャンブックス1999(平成11)年9月発行
「RM LIBRARY 170~172 名古屋市電(上・中・下)」 服部重敬著 ネコパブリッシング 2013(平成25)年10~12月発行