筑豊の石炭記念館めぐり 1 田川市石炭・歴史博物館 宮若記念館へ 直方記念館へ
炭鉱で栄えた筑豊地方には田川市石炭・歴史博物館、宮若市石炭記念館、直方市石炭記念館があり、炭鉱の歴史が保存されています。 私は2014(平成26)年に石炭記念館3館を見学してきました。順にご紹介します。まずは田川市石炭・歴史博物館です。 |
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田川市石炭・歴史博物館 筑豊随一の規模を誇った炭鉱・三井田川鉱業所伊田坑は1964(昭和39)年に閉山、その跡地が石炭記念公園になり、その中に石炭・歴史博物館があります。田川伊田駅のすぐ南です。1983(昭和58)年に「田川市石炭資料館」として開館、2005(平成17)年に現在の名称に変更。 |
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↑田川石炭① 2014(H26).8.3 第1展示室にある「三井田川鉱業所伊田坑模型」です。 北から南を向いていて、左下が石炭を貨車へ積み込む施設で、その左手前に伊田(現・田川伊田)駅がありました。 ←田川石炭② 2014(H26).8.3 上の写真の左側から見ました。 (東から西を見る) 第一竪坑櫓と2本の大煙突は現在も保存されています。 第二竪坑櫓は1971(S46)年に直方市石炭記念館に移築されましたが1992(H4)年に解体されました。 ←田川石炭③ 2014(H26).8.3 一番上の写真の反対側です。 (南から北を見る) トロッコの線路がたくさん敷設されています。ズリ捨てと鉱員輸送用と思われます。 石炭・歴史博物館の第2展示室には、ユネスコ世界記憶遺産となった山本作兵衛コレクション(炭坑記録画)が展示してあります。 |
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田川石炭④ 2014(H26).8.3 石炭・歴史博物館の屋外展示場配置図です。 炭鉱で使われた鉄道車両や機械が展示されています。 これだけ多く炭鉱関連のものが保存展示されているのは、すごいと思いました。 |
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田川石炭⑤ 2014(H26).8.3 上の屋外展示場配置図の下に掲示してあった、エンドレス機系統図解説です。 坑道の中で石炭を積んだ炭車を輸送するための装置と思われますが、詳しいことはわかりません。 |
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田川石炭⑥ 2014(H26).8.3 railbusさんから写真を見せてもらったときから憧れていた凸型電気機関車に会うことができました。 この機関車の現役時代は →山野炭鉱の凸型電機参照 railbusさんは1971(S46)年に山野鉱業所を訪問し、この凸電の現役時代を撮られました。 三井鉱山山野鉱業所で活躍していた凸電が、同じ三井の田川鉱業所跡地に保存されたことになります。 |
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田川石炭⑦ 2014(H26).8.3 凸電を別アングルから。 ↓凸電に貼り付けてあった銘板です。一部欠けていますが、「パンタグラフ式電気機関車」と書いてあったと思われます。 |
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田川石炭⑧ 2014(H26).8.3 上の写真④の展示場配置図によれば、エンドレス機系統図の部分です。 ⑤の系統図解説によれば、一番手前に写っているのが①終点車で、その向こうがエンドレス機と言うことになります。 |
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田川石炭⑨ 2014(H26).8.3 架空線式電気機関車です。 上の写真⑥⑦の凸電に比べ、高さが低いので坑内用と思われます。 ↓機関車に貼付けてあった説明板 |
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田川石炭⑩ 2014(H26).8.3 リール式電気機関車。 ↓機関車に貼付けてあった説明板を読んでもよくわかりませんが、電気をケーブルにより給電して動いた坑内用機関車と思われます。 |
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田川石炭⑪ 2014(H26).8.3 蓄電池式電気機関車。 バッテリー(上の箱)で動く坑内用機関車。 ↓機関車に貼付けてあった説明板 |
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田川石炭⑫ 2014(H26).8.3 圧縮空気機関車。 空気タンクに溜めた圧縮空気で動く坑内用機関車。 ↓機関車に貼付けてあった説明板 |
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田川石炭⑬ 2014(H26).8.3 坑内用のディーゼル機関車。 |
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田川石炭⑭ 2014(H26).8.3 鉱員輸送用の人車 手前が水平軌道用。 向こう側は斜坑用。 |
田川石炭⑮⑯ 2014(H26).8.3 回転により炭車をひっくり返して積み荷の石炭を下ろす装置=チップラーです。前からと横から |
田川石炭⑰ 2014(H26).8.3 ロードヘッダー(坑道掘進機) |
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田川石炭⑱ 2014(H26).8.3 腕木信号機と9600形蒸気機関車59684号が保存されています。 後ろには石炭車を連結しています。 |
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田川石炭⑲ 2014(H26).8.3 田川市のシンボル、旧三井田川鉱業所伊田竪坑櫓と、2本の大煙突です。 この公園内には「炭坑節発祥の地」の碑があり、 ♪あんまり煙突が高いので さぞやお月さんけむたかろ サノヨイヨイ♪ の歌詞は、この煙突のことです。 煙突の手前の長屋は、炭鉱住宅を復元したもので、炭住の内部を復元した部屋や、資料の展示室になっています。 |
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田川石炭⑳ 伊田駅と三井田川鉱業所伊田坑付近の航空写真です。 1963(S38).10.28撮影の国土地理院航空写真(整理番号MKU639X)に色を付け、主要施設を追記しました。 青色---国鉄線(本線) 水色---石炭積込線・側線 緑色---トロッコ線 赤矢印は、下の写真(21・22)の撮影方向です。 一番上の模型(ジオラマ)の写真①②③とも見比べてください。 田川鉱業所伊田坑は、1964(S39)年に閉山となりました。 |
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田川石炭(21) 2014(H26).8.3 炭住の中の展示室に飾ってあった写真を撮りました。1957(昭和32)年に撮影された写真です。 上の写真⑳の赤矢印方向を撮った写真です。 凸型電機が10両以上の客車を牽引して駅に停車中です。 炭鉱~炭住を結ぶ鉱員輸送列車と思われます。 |
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田川石炭(22) 2014(H26).8.3 同上 上の写真より少し低い位置から撮った写真です。 写真の横に説明板には 旧三井田川鉱業所伊第三坑 三斜坑操車場 1957(昭和32)年10月9日撮影 撮影・寄贈者 長野千代喜氏 |
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田川石炭(23) 2014(H26).8.3 三井田川鉱業所伊田坑跡の石炭記念公園から見た田川伊田駅です。 右のホームがJR日田彦山線、左のホームが平成筑豊鉄道です。 |
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2022(R4).11.26up |
参考資料: 田川市石炭・歴史博物館パンフレット