木曽森林・番外編-1 桃介記念館の機関車 番外編2-サカ井へ 3-赤沢へ
この地図は、国土地理院の電子国土Webから南木曽駅付近を取り込み、追記しました。 三殿貯木場【三留野(現・南木曽)駅東に隣接】から出ていた蘭(アララギ)・与川森林鉄道の路線を青線で、桃介橋を渡り読書発電所までの資材運搬軌道を緑線で、それらしく記入しましたが、推測で描いてますので間違いはご容赦ください。 |
木曽森林鉄道の番外編として、保存機関車などをアップします。 今回はその第1弾として、南木曽駅近くの福沢桃介記念館に保存してある木曽森林の機関車のご紹介です。 福沢桃介は福沢諭吉の娘婿で、木曽川水系に発電所を数多く建設し、日本の電力王と呼ばれました。 読書発電所建設のため、三留野(現・南木曽)駅から木曽川を渡る橋を架け、発電所まで専用軌道を敷設しました。その橋は、桃介橋と名付けられ重要文化財になっています。その近くの桃介の別荘は、福沢桃介記念館となっており、福沢桃助と川上貞奴に関する資料などが展示してあります。 なお、福沢桃介は名鉄の前身の一つである愛知電気鉄道の社長も歴任し、名鉄にとっても縁のある人です。 |
番外編-南木曽① 福沢桃介記念館 2014(H26).4.20 桃介記念館に保存されている機関車です。番号は記載されていませんが木曽森林鉄道の63号機だったそうです。 赤・桃・白色の花桃の木が満開でとても綺麗でした。赤紫色のミツバツツジも花を添えています。最高の状態で酒井の機関車が撮れて嬉しかったです。 なお、花桃の木は福沢桃助がドイツから3本持ち帰り、この付近に植えたのが始まりで、この近辺(国道256号=はなもも街道を経て昼神温泉郷まで)に広まったと記念館の親切なガイドさんに説明してもらいました。 |
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番外編-南木曽② 福沢桃介記念館 2014(H26).4.20 上の写真の右に写っている看板を拡大しました。 保存機関車を挟んで、右が「福沢桃介記念館」、左が「山の歴史館」で、両館はつながっています(上の写真の運材車を跨ぐ廊下が連絡通路です)。 |
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番外編-南木曽③ 福沢桃介記念館 2014(H26).4.20 保存されている63号です。 左の建物は「山の歴史館」です。御料局(帝室林野局の前身)の妻籠出張所庁舎を移転したということで、森林鉄道に縁の深い建物です。 中には木曽森林鉄道の写真も展示してありました。 山の歴史館の詳細は →南木曽町観光協会をご覧ください |
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番外編-南木曽④ 福沢桃介記念館 2014(H26).4.20 上の写真③の逆方向(山の歴史館~福沢桃介記念館の連絡通路)から見た機関車と運材車です。 まさに桃源郷ですね! |
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番外編-南木曽⑤ 福沢桃介記念館 2014(H26).4.20 木曽森林鉄道63号機の側面です。 保存場所にちなんで「モモスケ」号と呼ばれているそうです。 前方のヘッドライトが後ろへ折れ曲がったままになっていますが・・・ 右奥の建物が福沢桃介記念館です。 |
南木曽⑥ 福沢桃介記念館 2014(H26).4.20 桃介記念館の全景です。左隅奥に機関車が小さく写っています。 記念館の詳細は→南木曽町観光協会福沢桃介記念館 |
南木曽⑦ 桃介橋 2014(H26).4.20 福沢桃介ゆかりの桃介橋です。重要文化財になっています。 桃介橋の詳細は→南木曽町観光協会桃介橋 |
番外編-南木曽⑧ 福沢桃介記念館 2014(H26).4.20 桃介記念館に展示してあった写真です。 1922(大正11)年に完成し、渡り初めをした桃介橋です。 橋の上にトロッコの線路が敷いてあるのが分かります。 大正ロマンのカンカン帽の男性が福沢桃介で、一人飛んで右が川上貞奴です。 桃介橋は1978(昭和53)年に破損し通行止めになりましたが、1993(平成5)年に復元されました。右下のカラー写真は復元前の桃介橋です。 |
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番外編-南木曽⑨ 桃介橋 2014(H26).4.20 出来たときは発電所建設資材輸送用の軌道がありましたので、橋を復元するときに線路部分の色を変えて、かつての面影を再現しています。心憎い配慮ですね。 橋脚の土台のコンクリート部分は、線路が埋め込まれたままになっていました。 線路の幅は木曽森林鉄道の762mmよりだいぶ狭く、590mmほどでした。 |
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番外編-南木曽⑩ 桃介橋 2014(H26).4.20 ミツバツツジ祭が開催されていた天白公園から、桃介橋越しに南木曽駅を見ました。 ミツバツツジと桃介橋と「しなの号」を一緒に撮ろうと欲張ったのですが、障害物が多くてスッキリと撮れませんでした。(ステンレス車は風景に埋没して何処に写っているか分からんので嫌いです・・・) 思い起こせば43年前に、ほぼ同じ場所で撮っていました→木曽路D51-6 この公園にはミツバツツジの群生があり、毎年「なぎそミツバツツジ祭り」が開催されます。それを見たくて南木曽まで出かけたのですが、満開の花桃の下で木曽森林の機関車に会えたのは望外の喜びでした。(実は福沢桃介記念館を見学に行ったらSAKAIの機関車がいたのでビックリしました。まさか保存されているとは、それまで知りませんでした・・・) |
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番外編-南木曽⑪ 桃介橋 2014(H26).4.20 南木曽駅の東側から、貯木場・線路越しに桃介橋を見ました。 左上のピンクの場所がミツバツツジの群生している天白公園です。この写真は、上の⑩の逆方向から見たことになります。 |
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↓南木曽⑫ 2014(H26).4.20 天白公園のミツバツツジ群生地 |
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番外編-南木曽⑬ 三殿貯木場 2014(H26).4.20 南木曽駅の東側に隣接した貯木場です。 かつては、中央西線沿線の至る所に貯木場があったという印象でしたが、今はめっきり減ってしまいました。 その昔は、ここから左下の方へ蘭(アララギ)・与川森林鉄道が出ていましたが、蘭線は1953(昭和28)年から部分撤去が始まり7年ほどでほぼ全線廃止。与川線は1960(昭和35)年から撤去が始まり2年後に全線廃止されたそうです。木曽森林鉄道の中では比較的早い時期に廃止されました。 |
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番外編-南木曽⑭ D51 351号 2014(H26).4.20 南木曽駅の少し南に保存されているデゴイチです。 新線切り換えで、廃止になった線路跡に保存されていました。 この写真左側に、新線に切り換わり複線電化された中央西線が通っています。 保存機の周りには桜の木が植えてありましたが既に遅く、満開の花桃の木は少し離れた位置にありましたので、それを入れて撮りました。 赤い矢印は、JRさわやかウォーキングの道しるべで、南木曽駅→妻籠宿→三留野宿→天白公園ミツバツツジ祭→桃介橋→南木曽駅のコースで、この日開催されていました。 |
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番外編-南木曽⑮ D51 351号 2014(H26).4.20 D51 351号を別アングルから撮りました。 木曽路でD51が活躍していた頃の写真は→木曽路のD51をご覧ください。 この日は、天白公園ミツバツツジ祭→桃介橋→三留野宿→この公園でD51撮影→福沢桃介記念館→妻籠宿を巡って帰りました。 |
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2014(H26).10.25up | |
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参考図書:「木曽谷の森林鉄道」 西 裕之著・NEKO PUBLISHING 1987(S62).8.31発行
「思い出の木曽森林鉄道-山の暮らしを支えた60年」 解説/森下定一 郷土出版社1998(H10).7.28発行