津島軽便堂写真館

お堀を走っていた頃の 瀬戸電 5   尾張瀬戸

堀川・本町 大津町 大曽根 矢田へ  瀬戸線ダイヤ1973(昭和48)年改正
瀬戸電 尾張瀬戸@

尾張瀬戸駅舎 1974(S49).11

尾張瀬戸駅の格調高い旧駅舎です。
ちょうど電車が到着したようで、たくさんのお客さんが降りてきました。

1925(大正14)年に建設された二代目の駅舎です。2001(H13)年に駅舎は少し東側に新築移転され、この駅舎は解体されました。

瀬戸駅近くの「瀬戸蔵ミュージアム」には、瀬戸線で活躍した754号と共に、この駅舎が復元展示されています。
尾張瀬戸A、B 瀬戸蔵ミュージアム(←2014.8.24 ↓2007.5.27)

2005(平成17)年3月に開館した「瀬戸蔵ミュージアム」には、昭和の時代の尾張瀬戸駅や焼き物工場などが再現されています。駅舎の中も再現され、モ754号も瀬戸線時代の姿に復元されて展示してあります。
瀬戸蔵に保存された754号に関しては、復元に尽力された山田 司様の記事が、参考図書「せとでん100年」P106〜108に掲載されています。ご覧ください。
C名鉄岐阜工場 2004(H16).1.28

754号は、2001(H13).10.1の谷汲線廃止と同時に廃車となりました。しばらく岐阜工場に放置されていましたが、瀬戸蔵で保存されることが決まり、展示場所の都合で車体を約半分に切断しましたが、残った部分は瀬戸線時代の姿(昭和40年代)に復元し、色も瀬戸線時代の緑にしました。(光線の加減で明るく見えます)
 D名鉄岐阜工場 2004(H16).1.28  754号車内

車内も、白熱灯グローブランプを再現、車内色、座席の色も瀬戸線時代に戻しました。瀬戸蔵のビル工事完了後では搬入できないため、ビル工事が始まる前に車両復元を完成させ、ビル2階の架設台へ運搬しました。 →「せとでん100年」P106〜108参照
瀬戸電 尾張瀬戸E

尾張瀬戸 1972(S47).12

ホームにモ900形とモ700形が並びました。
尾張瀬戸駅にも豊川稲荷初詣の宣伝が・・・
瀬戸電 尾張瀬戸F

瀬戸駅ホーム 1972(S47).12

電車用ホームが2本と、貨物用の側線がたくさんありました。

ホームの長さは電車2両分ですが、屋根がついて、終着駅らしい貫禄がありました。
瀬戸電 尾張瀬戸G

瀬戸駅ホーム 1972(S47).12

900形の白帯特急が終着駅に到着します。
瀬戸電 尾張瀬戸H

尾張瀬戸 1972(S47).12

終端側から撮った尾張瀬戸駅構内の全景です。

貨物用に広い構内があり、貨車がたくさん止まっていました。

到着した電車は754号です。この翌年に揖斐・谷汲線へ転出しましたが、現在は尾張瀬戸駅近くの瀬戸蔵ミュージアムに保存展示されています。
瀬戸電 尾張瀬戸I

尾張瀬戸 1972(S47).12

尾張瀬戸駅停車中の元三河鉄道のガソリンカー・ク2220形です。
瀬戸電 尾張瀬戸J

尾張瀬戸 1972(S47).12

上の写真Iの電車(2220形)の運転台です。

「混雑するときは おたばこを ご遠慮願います」という表示板があり、このときはまだ車内禁煙ではなかったことがわかります。
瀬戸電 尾張瀬戸K

尾張瀬戸 1974(S49).11 

貨車で賑わっていた尾張瀬戸駅構内です。
瀬戸電 尾張瀬戸L

尾張瀬戸 1974(S49).11

モ900形の準急が、まもなく尾張瀬戸に到着します。
瀬戸電 尾張瀬戸M

尾張瀬戸 1974(S49).11

上の写真Lを撮った後、すぐに振り返って撮りました。
瀬戸電 尾張瀬戸N

尾張瀬戸 1974(S49).11

貨車の逸走防止用に、本線上に脱線ポイントがありました。瀬戸から大曽根まで下り勾配が続いていたためでしょうか。

上の写真Mの反対側を見た景色です。
瀬戸電 尾張瀬戸O

瀬戸市役所前 1974(S49).11

瀬戸市役所前に停車中の準急・瀬戸行きです。
ホームは2両分の長さでした。
瀬戸電 尾張瀬戸P

新瀬戸 1974(S49).11

当時の瀬戸線では、唯一近代的な駅でした。
昔は、尾張横山駅と呼ばれ、尾張瀬戸と並び貨物扱いの主要駅でした。

国土地理院発行1/2.5万「瀬戸」 S46.2.28発行より

瀬戸線を赤く塗り、駅を青で記入しました。
ご参考までに2005(H17)年に開館した瀬戸蔵ミュージアムも記入しました。

下の写真Q〜Sは緑矢印の場所から撮りました。
瀬戸電 尾張瀬戸Q

尾張瀬戸〜瀬戸市役所前
       1975(S50).12.10

焼き物の町「瀬戸」らしい写真を撮ろうと、山に登りました。
煙突がたくさんあって、それなりにムードはありましたが光線状態が余りよくありません。
瀬戸電 尾張瀬戸R

尾張瀬戸〜瀬戸市役所前
       1975(S50).12.10

同上

45年前の瀬戸の町並みです。
今はだいぶ変わったでしょうね。
瀬戸電 尾張瀬戸S

尾張瀬戸〜瀬戸市役所前
       1975(S50).12.10

上の写真QRと同じ場所です。
貨物列車を撮りましたが、目立たないので補正しました(貨物列車以外の部分を暗くし、貨物列車を明るくしましたが、それでもあまり目立たない・・・)
この貨物列車を撮るために山へ登ったのですが・・・ 
瀬戸電 尾張瀬戸(21)

尾張瀬戸〜瀬戸市役所前
       1975(S50).12.10

上の写真Sの続きです。
貨物列車が横の方に来ましたので、屋根越しに撮りましたが、これもあまり目立たないですね・・・
瀬戸電 尾張瀬戸(22)

尾張瀬戸  1978(S53).3.12

瀬戸線は1978(昭和53)年3月19日に1500Vへ昇圧されました。
その1週間前の3月12日に、600V車サヨナラ式が尾張瀬戸で開催されたので参加しました。

デキ201号もファンサービスで留置してありました。
瀬戸電 尾張瀬戸(23)

尾張瀬戸  1978(S53).3.12

「さよなら600V 車」のヘッドマークをつけたモ903-ク2303が尾張瀬戸に到着します。
横の留置線には、1週間後から活躍する新車の6600系が待機しています。
瀬戸電 尾張瀬戸(24)

尾張瀬戸  1978(S53).3.12

600V車さよなら式には、大勢のファンが尾張瀬戸駅に押しかけました。
上の写真(23)を撮った位置から、振り向いて見た尾張瀬戸の構内です。
瀬戸電 尾張瀬戸(25)

尾張瀬戸  1978(S53).3.12

上の写真(22)以降の写真は、お堀を走っていた区間が廃止になってから2年ほど経っていますが、お堀の中を走っていた電車たちの最後の活躍でした。
左の方に「さよなら600V車」のヘッドマークを付けた電車がいましたので、みんなの目がそちらのほうへ行っています。

その横から、モ901-ク2301の急行・土居下行きが(パノラマカーと同じ)ミュージックホーンを鳴らしながら出発しました。
瀬戸電 尾張瀬戸(26)

尾張瀬戸  1978(S53).3.12

満員で出発した「さよなら600V車」ヘッドマーク付き記念列車の後ろ姿です。

瀬戸線は1976(昭和51)年3月のダイヤ改正から、特急を廃止し、急行に種別変更したそうです。
瀬戸電 尾張瀬戸(27)

尾張瀬戸  1978(S53).3.12

モ759の急行・土居下行きです。
土居下(どいした)行きがあったのは、お堀区間が廃止された1976(S51).2.15から、栄町乗入れ開始の1978(S53).8.20までの約2年半でした。

お堀を走った600V電車は、この1週間後に瀬戸線を走行できなくなり、1500V電車に置き換えられました。
この759号も揖斐・谷汲線へ転属しました。
  2020(R2).9.16renewal
2011(H23).5.10up
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参考図書
 「せとでん100年」山田 司・鈴木裕幸著 中日新聞社2005(平成17)年2月発行
 「RM LIBRARY 165 名鉄瀬戸線-お堀電車廃止からの日々-」清水 武著 ネコ・パブリッシング 2013(平成25)年5月発行
 「名古屋鉄道車両史-上・下巻」清水 武・田中義人著 アルファベータブックス 2019(令和1)年4・9月発行