津島軽便堂写真館

四日市付近の貨物      末広橋梁(四日市港可動橋)、塩浜貨物駅

四日市は工業都市で、臨海部には石油化学コンビナートが立ち並んでいます(1960~70年代は大気汚染公害で有名になりましたが)。
三重県で一番大きな都市ですが、街の中心は近鉄四日市駅周辺で、そこからは内部・八王子線(現・四日市あすなろう鉄道)が出ていたので昔はよく訪ねました。関西線四日市駅は工場地帯にあり、国鉄時代の旅客列車は1~2時間に1本程度と少なく、紀勢線へ行くときなどの通過駅でした。JRになって少し便利になりましたが、近鉄に比べると不便です。JR四日市駅のホームに降りると、貨物が主役・旅客は脇役といった感じがします。
国鉄分割民営化の前から全国的に貨物列車が減り始めましたが、関西線四日市駅からは、現在でも貨物用の支線が何本か出ていて、貨物列車が多く走っています。その写真をご覧ください。
←国土地理院地図・空中写真閲覧サービスより
 四日市~塩浜の関西線貨物支線を青色、四日市~四日市港(太平洋セメント出荷センター)を赤色、
 四日市~コスモ石油、塩浜~昭和四日市石油の専用線を緑色に塗りました。

 塩浜からは2008(平成20)年まで石原産業専用線が出ていました。→石原産業専用線B6
↓四日市貨物① 末広橋  2016(H28).9.27

四日市港にある重要文化財の鉄道可動橋:末広橋梁の横にある看板です。
この橋梁を、三岐鉄道東藤原を発送したセメント貨物列車が通ります。橋を通り過ぎてスイッチバックし、太平洋セメント出荷センターへ運ばれ、船積みされます。(左図参照)
四日市貨物②

 末広橋  2002(H14).10.12

現在、唯一の現役鉄道可動橋ということです。跳上橋、跳開橋とも呼ばれます。

私はこのとき四日市港の鉄道可動橋を初めて見ましたが、記憶を遡ると、名古屋港にも可動橋があり、その写真を撮ったことがあると思い出し、写真を探したらありました!
名古屋港の可動橋
 名古屋の臨港線2
へアップしました。
四日市貨物③

 末広橋  2002(H14).10.12

末広橋を渡る貨物列車です。
中部国際空港埋立用の土砂を運んできました。
末広橋の横の臨港橋(道路橋)から撮りました。
四日市貨物④

四日市港  2002(H14).10.12

上の写真③の続きです。同じ場所(臨港橋)から撮りました。
この踏切を通り過ぎたところで停車し、入換を始めます。
四日市貨物⑤

四日市港  2002(H14).10.12

土砂満載の貨車(ホキ10000形)を切り放し、入換中のDD51です。

このあと、太平洋セメントの機関車が荷下ろしを終えた空車の貨車を牽引してくるので、その貨車を牽引して戻ります。


昔は、この辺りが四日市港駅でしたが、四日市港駅は1985(昭和60)年に廃止され、四日市駅の一部(構外側線扱い)となりました。
四日市貨物⑥

 末広橋  2002(H14).10.12

空車の貨車を牽引し、末広橋を渡り四日市駅へ戻ります。
四日市貨物⑦

四日市港 2002(H14).10.12

太平洋セメント四日市出荷センターです。(上の地図参照)
左の黄色の機関車はOD451で、右のクリーム色の機関車はDD452です。
ODのOは、小野田セメント
(→合併で太平洋セメント)の頭文字と思われます。

四日市出荷センターの機関車の詳細は、↓
三岐鉄道車両大図鑑・内燃機関車
四日市貨物⑧

四日市港 2002(H14).10.12

太平洋セメント四日市出荷センターのDD452です。
東藤原から運ばれた中部国際空港埋立用の土砂は、ここで船積みされました。
東藤原から運ばれたセメントも、ここで船積みされます。
四日市貨物⑨

四日市港 2002(H14).10.12

上の写真⑧の反対方向を見ました。
黄色い機関車はOD451です。

車庫の中にはND55219がいました。中部国際空港埋立土砂輸送の入換用に名古屋臨海鉄道からやってきました。
四日市貨物⑩

 四日市港 2016(H28).9.24

入換中の機関車です。

セメント列車(満車)を牽引してきたJRのDD51857は、貨車を切り放し、機廻し入換をして、ここから左(末広橋方向)へ一旦逃げます。
そのあと、向こうに見える太平洋セメントの赤い機関車DD511が空車のセメント貨車をこちらへ牽引してきます。逃げていたDD51857が戻って空車の貨車を連結し、四日市駅へ戻っていきます。
その後、太平洋セメントのDD511が満車のセメント貨車を出荷センターへ牽引していきます。
四日市貨物⑪ 2016(H28).9.24

四日市港 2016(H28).9.24

太平洋セメント四日市出荷センターで入換をするDD511です。
2014(平成26)年まで室蘭製油所専用線で使用された機関車ということです。
車庫の中にはDD452がいます。
四日市貨物⑫ 2016(H28).9.24

四日市出荷センターで黒煙を上げて入換をするDD511です。
四日市貨物⑬ 臨港橋 2016(H28).9.27

鉄道可動橋の末広橋の横にある臨港橋です。こちらも可動橋で、船が通るとき、警報器が鳴り、遮断機が下り、橋が跳ね上がります。
四日市貨物⑭ 臨港橋 2016(H28).9.27

跳ね上がった臨港橋の下を船が通ります。
四日市貨物⑮⑯

 末広橋 2016(H28).9.27

末広橋を渡るセメント列車です。
上の写真⑭で臨港橋の下を通った船は左端に停泊しました。
↙⑯は、その戻りの返空列車です。

↓末広橋は、通常は跳ね上げた状態で、貨物列車が通る少し前に下げていました。橋を下げるときに撮った写真です↓



四日市貨物⑰

コスモ石油 2016(H28).6.8

四日市駅の北にあるコスモ石油の製油所です。
四日市駅からここまで引込線があり、写真のディーゼル機関車が活躍していました。
ここの構内は、関西線の列車が四日市へ到着する前に、車窓から左手に見えます。
四日市貨物⑱ 四日市 2016(H28).6.8  北側踏切から見た四日市駅構内です。
旅客ホームは島式が1本だけで、亀山行き電車が停車中です。その両側に貨物列車が出発準備中です。右のDD51重連は塩浜発の列車で、稲沢まで石油を運びます(稲沢からEL重連が牽引し南松本へ輸送)。左のDD51は、四日市港から富田へセメント貨車の返空輸送です(富田からは三岐鉄道のELが牽引し東藤原へ輸送)。
四日市貨物⑲ 四日市 2017(H29).2.14  南側踏切から見た四日市駅構内です。
旅客ホームは島式が1本だけで、その南側を一部切り欠き、そこに伊勢鉄道の列車が停車中です。その他は全て貨物用の設備で、貨物駅の片隅に旅客列車が発着するというイメージです。
 四日市貨物⑳ 塩浜 2017(H29).2.14  四日市から塩浜まで関西線の貨物支線があります。終点の塩浜貨物駅は広い構内で、間もなくDD51重連の石油貨物列車が出発します。塩浜貨物駅は近鉄塩浜駅に隣接していて、ちょうどアーバンライナーNEXTが通過しました。
この塩浜駅から、昭和四日市石油の引込線が出ていて、製油所からここまで石油を積んだタンク車を運んできます。
四日市貨物(21)

 塩浜 2008(H20).4.13

近鉄塩浜駅の跨線橋から見ました。
上の写真⑳の逆方向です。

この駅から手前側に昭和石油と石原産業の専用線が出ていました。
緑色のタンク車は、昭和石油製油所から松本へ石油を運びます(現在も存続)。右の黄色い貨車は、液化塩素を石原産業の工場へ運んでいましたが、石原産業専用線は、2008(平成20年)に廃止されました。(上の地図参照)

 →石原産業の専用線
四日市貨物(22)

塩浜~四日市 2017(H29).2.14

近鉄海山道駅の横を走る石油貨物列車です。
海山道~塩浜間は関西線貨物支線と近鉄名古屋線が並行しています。
四日市貨物(23)

塩浜~四日市 2017(H29).2.14

上の写真(22)と同じ場所で、同じ列車を、望遠から広角に切り換えて撮りました。
四日市のシンボル
(と私は思い込んでいる)の石油コンビナートの赤白煙突を画面に入れることができました。
四日市貨物(24)

四日市~富田浜 2017(H29).2.14

四日市を出発した石油貨物列車です。

上の写真(19・22・23)と同じ日の同じ列車です。
JR四日市駅構内のレンタサイクルを借りて移動しながら撮影しました。
四日市駅近辺で撮影する場合は、レンタサイクルが安くて便利なので重宝しています。
四日市貨物(25)

四日市~富田浜 2017(H29).2.14

四日市駅の少し北を流れる三滝川です。DD51重連の石油輸送列車が渡ります。
この風景は、自分が思い描く四日市の風景です。(私は昭和の時代で思考が停止)
四日市貨物(26)

四日市~富田浜 2017(H29).2.14

四日市から富田に向かうセメント列車(返空)が三滝川を渡ります。
四日市貨物(27)

四日市~富田浜 2017(H29).2.14

富田行きのセメント列車(返空)が海蔵川に向かいます。

四日市駅の少し北には、三滝川橋梁があり、その約1km先に海蔵川橋梁があります。
四日市貨物(28)

 富田 2016(H28).9.27

DD51に牽引され、富田駅に到着するセメント列車(返空)です。
ここからは左に停車中の三岐鉄道ED45形に牽引され、東藤原のセメント工場まで運ばれます。
 →三岐鉄道
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