名古屋鉄道の創業から終戦までの、合併会社を含む全ての車両(貨車を除く)を網羅した(つもりの)車両史です。
名鉄は20数社が合併してできた会社であり、それぞれの会社が所有していた車両を寄せ集めたので、実に様々な車両がいました。
さらに、改造や改番が繰り返されたので、同じような車号が何度も登場するなど、調べていても頭が混乱し、わけが分からなくなってきます。
昔出版された「写真が語る名鉄80年」や「鉄道ピクトリアル」の車両めぐりなどをじっくり調べると、おぼろげながら解ったような気になりますが、もう少し解りやすく、まとまった本が発売されないか、以前から心待ちにしていましたが、一向に発売される気配がありません。
私は、名鉄の車両部門に長年勤務し、定年退職後は平成28年3月まで5年間、「名鉄資料館」で週3日働き、名鉄の古い資料に接する機会を得て、何とかそれを皆さまに見てもらおうと、名鉄HP内にネット上の「特別展示室」を開設しました。また、鉄道資料を後生に伝えるために設立されたNPO法人「名古屋レール・アーカイブス」に入会し、先輩諸氏から資料保存の重要性について教わりました。
そこで、名鉄OBで名鉄関係の著書が多数ある清水 武さんと相談し、名鉄の創業から現在までの車両史をまとめることにしました。清水さんの知識&収集写真(先輩・本人撮影)と、私が名鉄資料館在職中に接した貴重な写真・資料が中心となっています。
名鉄資料館には貴重な資料がたくさん保存されています。その貴重な資料を多くの人に見ていただき、名鉄が創業から今まで、脚光を浴びたり、苦労したりした波瀾万丈の歴史を知ってほしいという思いを込めて出版しました。名鉄は今年で、開業(1898/明治31年)から121年になります。その半分以上の時代を体験した我々の世代が、次の世代の人達に「名鉄車両の歴史」を伝えていかねばならないという思いもありました。 ぜひご覧ください。

この「名古屋鉄道車両史」の原稿書き、写真選定などで、「津島軽便堂写真館」の更新が滞る状況となりました。とりあえず「上巻」は発売されましたが、「下巻」用の原稿書き、写真選定がありますので、HP更新はもうしばらくお待ちください…     2019(平成31)年4月7日  記
津島軽便堂 Topページへ戻る    鉄道友の会「島秀夫記念優秀著作賞」受賞  名古屋鉄道車両史-下巻