木曽森林鉄道   上松1(上松起点0.0km)

  木曽森林鉄道 上松@

上松 1973(S48).10.15

木曽森林鉄道の起点・上松です。
上松には運輸営林署、機関庫、貨車整備工場などがあり、木曽森林鉄道の中心地でした。
国鉄中央線上松駅の横(西側)には、広大な貯木場がありました
(現在はなくなってしまいました)
そこには、森林鉄道沿線で伐採された檜
(ひのき)などの木材が、運材列車で運ばれ、山のように積んでありました。ここで国鉄の貨車に積み替えられ出荷されていきました。

写真は上松貯木場の入口です。
左上に写っている建物は森林鉄道の機関車の車庫(機関庫)で、国鉄の上松駅はその更に左にありました。
右上に写っている建物が「上松運輸営林署」の事務所です。
写真奥の方に貯木場がありました。
定期旅客列車「みやま号」などの乗降場は、写真右下の線路の右先の方にありました。
  木曽森林鉄道 上松A

上松 1973(S48).10.15

上の@の逆方向から見た写真です。
従って、右が機関庫、左が営林署です。
木曽森林鉄道 上松B

上松機関庫前 1973(S48).10.15

小型の機関車(自重5t)と客車です。
後ろの建物は機関庫です。
  木曽森林鉄道 上松C

上松貯木場 1973(S48).10.16

上松貯木場です。
運材車が朝日を浴びて輝いています。
左の方に木材が積まれていますが、その陰に上半分だけ写っている建物が見えます。その建物の中にボールドウィン蒸気機関車が保存されていました。
  木曽森林鉄道 上松D

上松貯木場 1973(S48).10.15

上松貯木場の奥の方にいた運材車とクレーン車です。
  木曽森林鉄道 上松E

上松貯木場 1973(S48).10.15

貯木場の奥の方の保存用建屋の中に、有名なボールドウィン蒸気機関車が保存されていました。
(上のCの左の方に写っている建物)
上松運輸営林署の事務所で鍵を借り、扉を開けて撮りました。

1960(昭和35)年まで、木曽森林鉄道で活躍した蒸気機関車です。現在この機関車は赤沢森林鉄道記念館に保存してあります。
  木曽森林鉄道 上松F

上松貯木場 1973(S48).10.16

運材車を真横から撮った写真です。
運材台車2つを連結棒(+ブレーキ用エアホース)でつなぎ、その上に木材を載せます。 (留置・入換のときは、エアホースは外してあります)
木材を降ろして空車になると、連結棒も外し、台車だけの短い姿で、木材積み込み場まで回送されます。

貯木場の西の端で、この運材車の向こう側に木曽川が流れており、対岸に小川森林鉄道の廃線跡がありました。左側の台車(858)のすぐ右に廃線跡の小さな鉄橋が小さく見えます。
  木曽森林鉄道 上松G

上松貯木場 1973(S48).10.16

貯木場入口近くに置いてあった客車です。木曽森林鉄道のなかで最も大型の客車でした。
  木曽森林鉄道 上松H

上松機関庫前 1973(S48).10.16

おばさんが旗を振って、機関車が入換をしています。
このディーゼル機関車が、木曽森林鉄道の主力機関車でした。 
メーカー(酒井工作所)の型式はC4型、営林局の形式ではDBT10型で自重10tの機関車です。
同型のものが、赤沢森林鉄道記念館に保存してあります。

機関車などの詳細は「木曽谷の森林鉄道」
西 裕之著・NEKO PUBLISHINGをご覧ください。なお、この本は木曽森林鉄道のバイブルと呼ぶにふさわしい内容です。
   
  上松I(左上)、J(上)
   K(左)   1973(S48).10.16

客車と貨車の入換をしています。
白帯の客車に「理髪車」と書いてあります。
これがマスコミで取り上げられ有名になっていた木曽森林名物「理髪車」です。山で働く人たちのための移動式の床屋で、山の合宿所近くに留置して床屋をやっていたようです。
この理髪車は、赤沢の森林鉄道記念館に保存してあります。
  木曽森林鉄道 上松L

上松乗降場 1973(S48).10.16

8:40に上松を出発した「みやま号」が、終点の本谷まで48.1kmを1往復して上松に戻ってきました。上松到着は16:30で、約8時間の長旅でした。

荷物を抱えた人たちが降りて町の方へ向かいます。
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