住友セメント岐阜 樽見線の美濃本巣から出ていたセメント工場の専用線
住友大阪セメント岐阜工場は、1960(S35)年操業開始ということで、比較的新しい工場です。川崎セメントの名で操業を開始、すぐに磐城セメントに合併されました。磐城セメントは1963(S38)年に住友セメントと社名変更、1994(H6)年に大阪セメントと合併し住友大阪セメントになりました。 (住友セメント時代が長かったので、住友セメント岐阜と記載します) 国鉄樽見線の美濃本巣駅から工場まで約2kmの専用線がありました。 国鉄樽見線の歴史も比較的新しく、1956(昭和31)年に大垣~谷汲口間で開通しましたが、沿線人口は少なく、本巣に誘致されたセメント工場からの出荷されるセメント輸送が頼みの綱だったということです。樽見線の建設とセメント工場誘致には密接な関係があったことが分かります。 なお、原料の石灰石は根尾川を挟んだ対岸の旧名鉄谷汲線北野畑駅近くの山からベルトコンベアで運ばれています。 国鉄樽見線は、1984(S59)年に樽見鉄道へ第三セクター化化され、そのとき住友セメントは大株主になりました。 セメント貨物輸送は樽見鉄道を支える重要な収入源でしたが、2006(平成18)年に貨物輸送は廃止され、専用線も廃止されました。 |
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↑住友セメント岐阜① 美濃本巣 1983(S58).3.21 国鉄時代晩年の美濃本巣駅で入換をする凸形のDD機関車です。 D100形で、101号(45t)、102号(35t)の2両が美濃本巣~セメント工場間で活躍していました。共に日立製の機関車で、よく似た形状のため、私には101と102の区別が付きません・・・ 詳細は →Wiki D100形ディーゼル機関車 |
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←住友セメント岐阜② 美濃本巣 1983(S58).3.21 美濃本巣駅の北端です。右の真っ直ぐの線路が国鉄樽見線で、セメント工場への引き込み線は左の方へカーブしていました。 国鉄樽見線は、この写真を撮った1年後に、樽見鉄道へ転換されました。 |
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住友セメント岐阜③ 住友セメント岐阜工場 1983(S58).3.21 美濃本巣駅から、機関車を追いかけてセメント工場まで来ました。 工場の中には貨車がたくさん留置してありました。 セメントを運ぶタンク車以外の貨車も真ん中にいました。 |
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住友セメント岐阜④ 岐阜工場 1983(S58).3.21 工場の外にもタンク車が止めてありました。 たくさんの貨車がいて、この23年後に貨車輸送をやめるとは夢にも思いませんでした。 この写真④と上の写真②は、津島軽便堂の「樽見線の蒸気機関車」で既にアップしました。 →樽見線の蒸気機関車 |
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住友セメント岐阜⑤ 岐阜工場 1998(H10).4.28 この年(1998/H10年)に、ディーゼル機関車の定期検査がありました。 現地で機関車をクレーン車で吊り上げ、台車やエンジン、トルコンを取り外して輸送し分解整備したあと、また組み立てました。その工事を名鉄住商(+下請けの木村整備)で受注しました。私(元名鉄住商社員)は、その担当ではなかったのですが、担当者について見学に行き、工場の中へ入れてもらい撮りました。 |
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住友セメント岐阜⑥ 岐阜工場 1998(H10).4.28 工場内にずらり並ぶセメント用のタンク貨車です。 既に貨車輸送は下火になっていたので、貨車輸送をやめた会社から検査期限の残っている貨車が集められたと思われます。 左右の貨車には電気化学工業の軍配印が付いていました。 |
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住友セメント岐阜⑦ 岐阜工場 1998(H10).4.28 このD-152は、日立製の15tロッド式ディーゼル機関車です。 元は飛騨一ノ宮駅の住友セメント飛騨一ノ宮サービスステーション(SS)の入換機で、同駅の貨物扱い廃止により、岐阜工場へ来たそうです。 |
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住友セメント岐阜⑧ 岐阜工場 1998(H10).4.28 折角ですから、D-152をいろんなアングルから。 |
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住友セメント岐阜⑨ 岐阜工場 1998(H10).4.28 D-152の最後の写真です。 「世界の鉄道'70」を見ると、1969(S44)年の岐阜工場にはD101~103の3両のディーゼル機関車がいたそうです。 D101=45t(S37年日立製)B-B D102=35t(S38年日立製)B-B D103=15t(S38年日立製)B でした。 このD-152は、D103の代替でしょうか? |
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住友セメント岐阜⑩ 近鉄養老線東方 1982(S57).3.6 住友セメント岐阜工場から発送されたセメント貨車の一部は、大垣から近鉄養老線経由で、桑名駅近くの東方貨物駅の住友セメントSSまで運ばれました。 東方には、セメント貨車入換用にディーゼル機関車がいました。 (東方貨物駅を通過する凸型電気機関車デ25号の左奥) ネットで調べると、日立製15t機関車DB90形91号ということで、東方駅のセメント貨物輸送廃止(1986/S61年)後は、住友セメント岐阜工場で余生を過ごしたとのことです。 →Wiki 近鉄DB90形 |
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参考図書: 「世界の鉄道'70」 朝日新聞社 1969(昭和44)年10月発行