津島軽便堂写真館

大糸線のC56               飯山線のC56へ     小海線のC56へ

大糸線は、松本から糸魚川まで北アルプスを眺めながら、105.4kmを走っている長大なローカル線です。
松本~信濃大町~南小谷は電化されていて、南小谷~糸魚川が非電化です。
非電化区間には、2010(平成22)年まで国鉄色に復元されたキハ52が走り、人気を集めていました。

大糸線にも1972(昭和47)年まで蒸気機関車が走っていました。
私鉄で開業し国有化された松本~信濃大町には電気機関車が活躍していました。大町より北側の南小谷まで電化されていましたが、信濃大町~糸魚川の貨物列車は蒸気機関車が牽引していました。

↓下のダイヤ(鉄道ファン117号 「蒸気機関車撮影地ガイド」より)で、青線がC56牽引の貨物列車、水色の線が、途中の平岩で折り返すC12牽引の区間貨物列車です。
←左の地図は、国土地理院1/20万「富山」S44.10.30発行より。大糸線の北の部分です。
↑大糸線① 小滝~根知 1971(S46).6.12

1971(昭和46)年6月の信州周遊券の旅の最終日でした。
Nさんと一緒にユースホステルを朝早く出発し、信濃木崎7:21発の列車に乗り、8:56に小滝で降りました。
小滝駅近くの鉄橋で貨物列車を待ちました。
土砂降りの雨の中、C12がトンネルから顔を出し、すぐ鉄橋を渡りました。

大糸線②

小滝~根知 1971(S46).6.12

上の写真①の続きです。

無蓋車を連ねた、平岩までの区間貨物列車です。


雨が土砂降り状態だったので、私はこの1本撮っただけで撮影をあきらめ、10:30頃の列車に乗り糸魚川・富山・高山線経由で帰りました。
10:30頃の列車を逃すと、次の列車は3時間後までありません。
大糸線③ Nさん撮影

小滝~根知 1971(S46).6.12

Nさんは、濁流の姫川鉄橋の真ん中辺りで撮りました。
上の①②と同じ列車です。

Nさんは土砂降りも何のその、小滝に留まりました。
大糸線④ Nさん撮影

小滝~根知 1971(S46).6.12

平滝で折り返して来たC12が通りました。
無蓋車で平岩まで何を運んでいたのか気になります。
上の写真③の約1時間半後で、雨も普通の降り方になったようですが、姫川は相変わらずの濁流です。
大糸線⑤ Nさん撮影

小滝~根知 1971(S46).6.12

お待ちかねのC56が来ました。
上の④のC12が通り過ぎて2時間半以上あとです。
雨も上がったようです。
Nさんの粘り勝ちですね!
大糸線⑥ Nさん撮影

小滝~根知 1971(S46).6.12

濁流の姫川を渡るC56です。
小滝を出て、糸魚川に向かって2つ目の鉄橋です。

上の写真⑤の続きです。
大糸線⑦ Nさん撮影

小滝~根知 1971(S46).6.12

C56は姫川の鉄橋を渡り、トンネル(雪崩避け?)を潜り、またトンネルに入ります。

上の⑤⑥の続きです。
大糸線⑧ Nさん撮影

小滝~根知 1971(S46).6.12

もう一度姫川の鉄橋を渡りました。
小滝を出て三つ目の鉄橋です。

大糸線が姫川を渡る最後の鉄橋ということになります。

上の⑤⑥⑦の続きです。
大糸線⑨

 糸魚川 1971(S46).6.12

私は、11時前に雨の降り続く糸魚川に到着しました。

富山へ向かう列車を待つ間に、駅からC12とC56を撮りました。

糸魚川には、ナローファンなら誰でも知っていた、東洋活性白土のナローラインがありました。
当時、私でも知っていましたが、まだナローやローカル私鉄の魅力に目覚める前でしたので、全く残念なことに行かずに終わってしまいました。
相も変わらず悔やむことばかりです・・・
大糸線⑩ 糸魚川 1971(S46).6.12

糸魚川の構内ではC56が入換をしていました。
大糸線⑪ 糸魚川 1971(S46).6.12 Nさん撮影

Nさんが糸魚川に到着した15時過ぎもC56が入換をしていました。
大糸線⑫

 松本 1970(S45).10

上の写真①~⑪の8ヶ月前です。松本構内でC56が入換をしていました。
大糸線のC56は信濃大町より北の方でしか走っていなくて、糸魚川機関区の2両のC56が受け持っていました。

入換をしているのは、松本機関区のC56と思っていましたが、この当時は松本に機関区はなく、松本運転所北松本支区に松本~信濃大町の貨物列車用に電気機関車が3両配置されているだけでした。
松本構内の入換は、上諏訪機関区のC56が担当していました。

中央西線のD51を撮るために、名古屋から夜行の「きそ」に乗り、雨降る夜明け前の松本で降り、折返しの列車を待つ間に撮りました。
左のDD51は、客車列車を牽引して中央西線に向かいます。
大糸線⑬

 松本 1970(S45).10

C56のラストナンバー160号機です。
この機関車は動態保存されていて、琵琶湖の畔を走ったり、あおなみ線を走ったりしています。

この当時は、ゼブラマーク付きで上諏訪機関区に配置されていました。
当時の配置表を見ると、上諏訪機関区にC56が8両も配置されており、国内最多のC56王国だったわけです。
上諏訪からC56が貨物列車を引いて走る線区はなく、中央線・篠ノ井線の主要駅の構内入換と、シーズン応援で他線区へ貸し出すレンタル基地であったと思われます。
大糸線⑭

 松本 1970(S45).10

ゼブラマークもクッキリと・・・
集煙装置まで付けたC56126号です。

留置線には、スカ色の115系や、湘南色の165系が待機していました。
大糸線⑮ Nさん撮影

 松本 1970(S45).4.13

大糸線の水色の電車に見守られ、C5697号が入換をしていました。
この機関車も上諏訪所属でした。
⑯あおなみ線

ささしまライブ 2013(H25).2.17

C56160号が、あおなみ線を走りました。
上の写真⑬のC56160号を撮ってから42年半後です。
ささしまライブの特設観覧所は賑わいました。

久しぶりに見るC56でした。
ビルの谷間に汽笛がこだましていました。
久しぶりに聞く汽笛の音に、思わず涙しました!
   2013(H25).3.5up
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参考図書:  鉄道ファン117号 「蒸気機関車撮影地ガイド」 昭和46(1971)年1月臨時増刊号 交友社発行