近江鉄道 1/2 貨物列車が走っていた頃 近江鉄道2へ
近江鉄道は、琵琶湖の東を、米原から彦根・高宮・八日市・日野・水口を経由して貴生川までの本線と、高宮~多賀、八日市~近江八幡の路線があり、現在も頑張って走っています。 近江鉄道は1898(明治31)年に開業した116年の古い歴史ある鉄道です。(同じ年に私の地元の尾西鉄道も開業しましたが、名鉄に吸収されてしまいました。近江鉄道は昔の名前で頑張っています) 近江鉄道は貨物輸送も盛んで、電気機関車もたくさん所有していました。 今は、貨物輸送もやめて、機関車は彦根の近江鉄道ミュージアムで静かに余生を過ごしています。 貨物列車が走っていた頃の近江鉄道の写真をご覧ください。 |
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近江鉄道①② 彦根(近江鉄道ミュージアム) 2007(H19).9.17 彦根の近江鉄道ミュージアムに展示されたED14形電気機関車(上)と、LE10形気動車13号・500系電車501号(下)です。 2007(平成19)年に、彦根城築城400年祭に合わせて「近江鉄道ミュージアム」が開設されました。開設半年後に、彦根城と近江鉄道ミュージアム・鉄道資料館を見学しました。 |
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近江鉄道③ 2007(H19).9.17 彦根・近江鉄道ミュージアム 綺麗に整備されて並んだ近江鉄道の電気機関車達です。 この機関車達の来歴は、近江鉄道のホームページの、 →近江鉄道の電気機関車をご覧ください。 ED14形、ED31形、ED4000形、ロコ1101形の4形式について詳しい解説も書いてあります。 これらの機関車が活躍していた時代(1988/昭和63年に貨物輸送廃止)の写真を、この次から掲示します。 米原から南に向かって順にご紹介します。 |
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近江鉄道④ Nさん撮影 米原 1974(S49).10.8 米原駅に停車中のモユニ10号です。 地方私鉄では珍しい郵便荷物車でした。 国鉄米原駅から荷物がたくさん到着しています。この荷物が、この電車に積み込まれます。 近江鉄道は西武系の会社で、電車の色も西武色でした。 この電車も、元西武のモハ232を両運転台のモユニに改造したものです。 近江鉄道の郵便車の歴史は古く、この電車登場までは、ユニフを電車が引いていたそうです。 国鉄線の方には、急行「立山」が走っています。 |
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近江鉄道⑤ 米原 1974(S49).10.8 左がモユニ10号、右がモハ1形のモハ3号です。 モハ1形は、この時代の近江鉄道を代表するスタイルで、正面2枚窓の湘南電車タイプの「近江形」電車でした。 木造車を自社工場で車体新造(綱体化)したものです。 近江鉄道には、それだけの技術力があったわけで、その技術は今も伝承されているようです。 |
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近江鉄道⑥ 米原 1982(S57).4.8 モユニ11号です。 国鉄が鉄道郵便輸送を廃止する1984(昭和59)年1月末まで、郵便を運びました。 側面の〒マークが誇らしげです。 この電車は複雑な経歴があり、郵便荷物車に改造前は、両運転台のモハ204号でした。 モユニ10号(上の写真④⑤)の老朽化に伴い後継車に選ばれ、1980(昭和55)年に郵便・荷物車に改造されたということです。 |
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近江鉄道⑦ 鳥居本 1982(S57).4.8 鳥居本駅で出発を待つED31形の貨物列車です。 鳥居本には日本石油の油槽所があり、彦根~鳥居本に石油輸送の貨物列車が走っていました。 ED31形は、元伊那電気鉄道デキ1形で、国有化後ED31形となり、国鉄で廃車になったあと、3~5号は近江鉄道へ譲渡、1・2号は西武鉄道へ譲渡後、近江鉄道へ再譲渡されました。 →Wikipedia伊那電気鉄道デキ1形 この機関車を最初に見たときは、「まるで装甲車のようだ」と驚きました。運転台の窓が非常に小さいので、これでは前があまり見えないのでは?と思いました。 右の日野行き電車はモハ500形で、従来の近江形電車からモデルチェンジし、貫通式になりました。これも自社製で「新近江形」と呼ばれていました。 |
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近江鉄道⑧ 鳥居本 1982(S57).4.8 彦根に向けて出発する貨物列車です。 鳥居本の駅舎は、洋風建築の素晴らしいもので、記憶には残っていますが残念ながら写真は撮っていません。 毎度のことですが、もっと駅舎や駅の風景を撮っておけばよかったと、悔やむことばかりです。 (鳥居本の駅舎は今も残っているようですから、近々撮りに行こうと思っています) →NHKみちしるで鳥居本駅が登場します。 |
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近江鉄道⑨ 鳥居本~彦根 1982(S57).4.8 鳥居本に向かって築堤上を走行する石油輸送列車です。 石油満載のタンク車を牽引する凸型電機!格好いいですね。 |
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近江鉄道⑩ 鳥居本~彦根 1982(S57).1.22 近江形電車が鳥居本に向かいます。 上の写真⑨と同じ築堤で、少し彦根寄りです。雪が降った日でした。 |
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近江鉄道⑪ 鳥居本~彦根 1982(S57).1.22 彦根に向かう貨物列車です。 上の写真の築堤を通り過ぎ、佐和山トンネルに向かいます。 |
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近江鉄道⑫ 鳥居本~彦根 1982(S57).1.22 佐和山トンネルを抜けてきた米原行きの近江形電車です。 山の陰で雪がそれなりに残っていました。 古レールを使った架線柱が良い感じでした。 |
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近江鉄道⑬ 鳥居本~彦根 1982(S57).1.22 上の写真⑫の続きです。 近江形電車は131号でした。 佐和山トンネルの鳥居本側です。 |
↑近江鉄道⑭ 鳥居本~彦根 1982(S57).5.8 佐和山トンネルの鳥居本側です。まもなくトンネルに入る日野行き新近江形電車です。新緑の季節に訪問しました。 |
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←近江鉄道⑮ 鳥居本~彦根 1982(S57).5.8 佐和山トンネルの彦根側です。 貨物列車がトンネルを抜けてきました。 |
近江鉄道⑯ 鳥居本~彦根 1982(S57).5.8 佐和山トンネルを抜けてきたED31 2号の貨物列車です。 左上⑮の続きです この写真が、私が近江鉄道で撮った貨物列車の最後の写真です。 鳥居本~彦根間の貨物列車は1986(昭和61)年に機関車がED14形に置き換えられ、その2年後の昭和63年に廃止されました(これが近江鉄道で最後まで残った貨物列車)。 |
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近江鉄道⑰ 鳥居本~彦根 1982(S57).5.8 佐和山トンネルの彦根側です。 近江形電車クハ1215号の後追い撮影です。 この左山上には石田三成が居城した佐和山城跡があります。 この年に3回も、鳥居本~彦根を訪問しましたが、近江鉄道を一生懸命に撮ったのは、この区間&この年だけです。 次のページには、彦根駅で入換に励む電気機関車などの駅撮り写真を掲示します。 |
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2014(H26).8.28up | |
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参考図書:「世界の鉄道'75」 朝日新聞社1974(S49).10.14発行
鉄道ピクトリアル・アーカイブスセレクション19「私鉄車両めぐり 関西」 2010(H22).12.10発行