生駒ケーブルカー     日本最初の鋼索鉄道「生駒ケーブル」の1970年代の写真です。

生駒ケーブルの地図 近鉄は路線距離日本一の私鉄で、鋼索鉄道(ケーブルカー)の距離でも日本一です。
生駒山へ登るケーブルカーと、信貴山へ東西両側から登るケーブルカーがありました。
生駒のケーブルカーの鳥居前〜宝山寺(左図の青線)は、日本初のケーブルカーで1918(大正7)年に開業しました。生駒聖天と呼ばれる宝山寺の参拝客用です。
その後、複線化(単線並列)され、日本唯一の複線ケーブルカーです。
宝山寺〜生駒山上(左図の水色線)は、1929(昭和4)年の開業で生駒山上遊園地への足となっています。
1970年代の生駒ケーブルカーの写真をご覧ください。
左の地図は、国土地理院1/20万「京都及大阪」S43.3.30発行(上1/4)、「和歌山」S42.730発行(下3/4)より
↓生駒ケーブル@ 鳥居前 1977(S52).7.13  Nさん撮影

近鉄奈良線の生駒駅に隣接した鋼索線の鳥居前駅です。「日本鉄道旅行地図帳」によれば、1979(S54)年に鳥居前駅は移設され営業距離が0.1km短くなっています。これは移設前の鳥居前駅です。

生駒ケーブルA

鳥居前〜宝山寺 1973(S48).11

宝山寺線1.0kmの中間点での交換です。この頃は格調高い車両が使われていました。
Wikipediaによれば、開業当初の木造車両を1928(昭和3)年に車体更新したコ1形車両で、2000(平成12)年まで使われました。

2本のケーブル路線が並列して敷設され、左側が1918(大正7)年に開業した日本最初の鋼索鉄道で、右側が1926(昭和元)年に開業して、宝山寺線は複線化されました。
通常は左側の宝山寺1号線のみが運行され、初詣等の多客寺は右の2号線も運行されるということです。

ケーブルカーの踏切も珍しい存在です。
↑生駒ケーブルB 宝山寺 1973(S48).11

宝山寺1号線の車内から、宝山寺駅に到着する直前に撮りました。
右側に宝山寺2号線の3号が停まっています。
←生駒ケーブルC 宝山寺 1973(S48).11

宝山寺駅に停車中の2号「めぐみ」です。
前照灯が少し上を向いているのがケーブルカーらしくて良いですね。

山側に荷台を連結していました。
生駒ケーブルD

鳥居前〜宝山寺 1973(S48).11

宝山寺を出発し、山を下る2号です。

宝山寺駅のホームの端から撮りました。
生駒ケーブルE

 宝山寺 1973(S48).11

宝山寺に到着する1号です。

風格のある立派な駅でした。

1号「いのり」も上から見る←のと、下から見る(上の写真A)のとでは、だいぶ印象が異なります。
生駒ケーブルF 1973(S48).11

宝山寺に掲示されていた案内看板

ボケていて、一覧表の文字が読めません・・・情けない。
1番上が生駒ケーブルで、宝山寺線と山上線がつながっているように書いてあります。


右の説明文に「ケーブル・ロープウェイ・モノレール等は特殊鉄道の一種である」と書いてありますが、ロープウェイは索道で、鉄道の一種ではないと思います。
←生駒ケーブルG 鳥居前〜宝山寺 1977(S52).7.13 Nさん撮影

中間点での交換です。この日は珍しく宝山寺2号線が動いていました。
↓生駒ケーブルH 鳥居前〜宝山寺 2001(H13).2.11 Nさん撮影

宝山寺1号線は、2000(平成12)年から写真のような車両に置き換えられてしまいました。「ミケ」(手前)と「ブル」(奥)です。

1979(S54)年に鳥居前駅が移設され営業距離が1.0→0.9kmと短くなりました。その関係で中間点が少し上に上がり、写真AGの踏切位置と見比べると分岐が少し上の方に移設されたように見えます。

生駒ケーブルI 山上線

梅屋敷〜霞ヶ丘 1973(S48).11

生駒ケーブル山上線宝山寺〜生駒山上1.1kmの中間点での交換です。
生駒ケーブルJ 山上線・梅屋敷 1973(S48).11

山上線には中間駅が2駅あります。宝山寺に近い梅屋敷駅です。
生駒ケーブルK 山上線・霞ヶ丘 1973(S48).11

生駒山上に近い霞ヶ丘駅です。つるべ式で動いていますから、上下対称の位置に列車を停める必要があり、そのために出来たような駅でした。
↓生駒ケーブルL 山上線・梅屋敷 1973(S48).11

帰りは梅屋敷で下車して駅を撮りました。宝山寺へ行くには、宝山寺駅よりこちらの方が近くて、しかも下り坂です。
→生駒ケーブルM 山上線・梅屋敷〜霞ヶ丘

  1977(S52).7.13 Nさん撮影

 山上線の中間点での交換です。
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参考図書:「日本鉄道旅行地図帳 8号 関西1」 新潮社H20.12.18発行