津島軽便堂写真館

同和鉱業 片上鉄道 1  柵原鉱山から片上港まで鉱石を運んだ鉄道です   片上鉄道2

同和鉱業片上鉄道は、柵原鉱山で産出される硫化鉄鉱を片上港まで輸送する目的で建設されました。
片上~柵原間33.8kmの鉄道で、途中の和気駅で山陽線に連絡し、和気~柵原間25.2kmは吉井川に沿って走っていました。
鉱石産出量の減少により1987(昭和62)年に鉱石輸送が廃止され、1991(平成3)年7月1日に全線廃止されました。

吉井川に沿った廃線跡はサイクリングロードになり、吉ヶ原駅跡には柵原ふれあい鉱山公園が開園、片上鉄道保存会により車両の整備・動態保存が行われ毎月1回展示運転されています。
  →Wiki 片上鉄道 参照

国土地理院1/20万姫路」昭49.6.30発行より
↑片上鉄道①

 和気 1978(S53).5.7

和気駅で並んだ702号と703号です。
共に元国鉄キハ07形で、左の702号は、吉ヶ原に動態保存されています。
↓交通公社時刻表
  1978(S53)年8月号より
片上鉄道②

和気~本和気 1978(S53).5.7

国鉄山陽本線の上を越し、和気駅(手前側)に向かってくる702号の列車です。


この日の朝、岡山を出て和気に到着、雨の中を歩いて撮りに行きました。
朝、岡山を出ましたので、上の時刻表から想像すると、和気へ9:25に到着し9:55に折り返して柵原行きになる列車です。
片上鉄道③

和気~本和気 1978(S53).5.7

上の写真②の続きです。
702号が近づいてきました。
片上鉄道④

和気~本和気 1978(S53).5.7

上の写真②③の続きです。
片上鉄道では、走行写真をこの列車しか撮っていませんので、続けます。

この写真を撮った後、和気駅へ戻りました。
片上鉄道⑤

 和気 1978(S53).5.7

和気駅で折り返す柵原行きです。

ホームが雨に濡れています。
ホーム上に売店もあったのですね!

この列車に乗り、終点の柵原へ向かいました。
片上鉄道⑥

 柵原 1978(S53).5.7

鉱石の積み込み設備がある終点の柵原駅です。

上の時刻表では、10:41に到着し5分後の10:46に出発します。
5分間ホームで撮りまくりました。
片上鉄道⑦

 柵原 1978(S53).5.7

上の写真⑥の反対側からです。
向こう側が片上方面です。
片上鉄道⑧

 柵原 1978(S53).5.7

柵原駅の奥の方です。
立派な積み込み設備ですね。
片上鉄道⑨

 柵原 1978(S53).5.7

カラーでも1枚撮りました。

この写真を撮った後、この702号に乗り、片上に向かいました。柵原滞在はわずか5分間でした・・・
片上鉄道⑩

 和気 1978(S53).5.7

和気駅で柵原行きと交換しました。
右が柵原行き703号で、左が片上行き702号です。
しばらく停車したので、702号から降りて撮りました。
片上鉄道⑪

 和気 1978(S53).5.7

柵原行きの703号が先に出発したので、それを撮ってから右に停まっている702号に乗り込み片上に向かいました。
片上鉄道⑫

 片上 1978(S53).5.7

終点(起点)の片上に到着しました。
左が片上駅でホームは1本ですが、側線はたくさんありました。
主役のDD13タイプのディーゼル機関車とディーゼルカーが留置してありました。
片上鉄道⑬

 片上 1978(S53).5.7

片上駅構内のキハ4両です。
右から、702号、311号、302号で、その左も300形ですが車号不明です。
片上鉄道⑭

 片上 1978(S53).5.7

入換中の702号です。

片上駅の奥の風景です。

上の写真⑬とほぼ同じ場所から右方向を見た写真です。
片上鉄道⑮

 片上 1978(S53).5.7

キハ302号の形式写真を撮りました。
元国鉄キハ41000形です。
片上鉄道⑯

 片上 1978(S53).5.7

キハ311号の形式写真です。

元国鉄キハ41000形を改造したのかと思っていましたが、自社発注の気動車でした。
国鉄キハ41000形と同タイプですが、前面2枚窓、張り上げ屋根で登場しました。
片上鉄道⑰

 片上 1978(S53).5.7

17m級のオープンデッキ客車ホハフ2004号です。
青い車体に白帯を巻いていました。
DD13タイプのディーゼル機関車に引かれ、通勤通学輸送に使われていました。
片上鉄道⑱

 片上 1978(S53).5.7

片上駅ホーム側から見た客車・ホハフ2000形の3連です。
貨車もたくさん留置されていました。
その向こうの、大きな屋根の建物の中で、運ばれて来た鉱石が貨車から下ろされました。
片上鉄道⑲

 片上 1978(S53).5.7

柵原から運んできた鉄鉱石を貨車から下ろしていた場所です。
ここで船に積み替えられました。

線路間に見えるケーブルは、鉱石を積んだ貨車を移動させる装置です。


片上鉄道を現役時代に訪問したのはこの1回だけでした。
1991(平成3)年に片上鉄道は全線廃止されましたが、1998(平成10)年、吉ヶ原駅に「柵原ふれあい鉱山公園」が開園し、そこに片上鉄道で使われた車両を動態保存、片上鉄道保存会により毎月1回展示運転されています。2015(平成27)年に訪問しましたので、その写真は次の頁に掲載します。
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参考図書: 「新・消えた轍9中国-ローカル私鉄廃線跡探訪-」寺田裕一著 ネコ・パブリッシング2010.8.31発行