津島軽便堂写真館

スカイレール  広島の瀬野駅から出ていた新交通システム

広島駅から東へ約15kmの所に瀬野駅があります。瀬野から隣の八本松にかけて22.6‰の急勾配が連続し、貨物列車にはD52重連やEF59重連の後補機が付き、セノハチとして有名で、瀬野には補機用の機関区もありました。
その瀬野駅から山の上に開発された住宅団地まで「スカイレール」と称する新交通システムがありました。
スカイレールは懸垂式モノレールとロープウェイを組み合わせたもので、駅構内はリニアモーターで駆動、駅間はワイヤーロープで急勾配を動く仕組みでした。
1998(H10).8.28に開業し、2024(R6).5.1に廃止されました。
私は2016(H28)年に訪問しました。その写真をご覧ください。
←国土地理院地形図にスカイレールを追記
国土地理院の瀬野駅付近の航空写真です。左が1974(昭和49)年12月、右が2018(平成30)年7月撮影です。写真下が瀬野駅で、そこから北の山中へ住宅開発が進んだことが分かります。
スカイレール①

みどり口 2016(H28).11.20

瀬野駅からスカイレール乗場「みどり口」駅に向かう通路から、到着する車両を見ました。
スカイレール②

みどり口 2016(H28).11.20

同上 ①の続きです。
間もなく到着します。
スカイレール③

車内 2016(H28).11.20

ロープウェイのゴンドラ並みの小さな車内です。
終端駅では循環式ロープウェイのように奥のループ線で向きを変えますので、ドアは片側のみです。
これに乗って出発です。

瀬野駅横の「みどり口」から、山上の「みどり中央」まで、順に写真を紹介します。
スカイレール④

みどり口 2016(H28).11.20

出発直後に後ろを見ました。
後続の車両が待機していました。

車両の上のレールを見ると、リニアモーターが下向きに取り付けてあり、それに電気を流す地上1次式のリニアモーターです。
出発後しばらくしてワイヤーロープをつかみ、駅間はロープ駆動されます。
出発時間の少し前にロープの駆動装置が動き始めるのが音で分かりました。ロープウェイと同じように、上下列車がほぼ同じ時間に出発しました。
スカイレール⑤

みどり口 2016(H28).11.20

みどり口駅を、到着直前の車両から見ました。
スカイレール⑥

みどり口 2016(H28).11.20

山陽線の瀬野駅とスカイレールのみどり口駅です。
山陽線のホームの手前に、昔は瀬野機関区がありました。
スカイレール⑦

みどり中街 2016(H28).11.20

中間駅付近から、みどり口方向を見ました。みどり中央(山上)行きの車両とすれ違いました。
スカイレール⑧

みどり中街 2016(H28).11.20

中間駅の「みどり中街」です。
山上の「みどり中央」行き車両から見ました。
スカイレール⑨ 2016(H28).11.20

みどり中街~みどり中央

みどり中央付近を走る車両から、下方向を見ました。
レールがカーブしながら下へ降りています。
レールの左端付近が中間駅の「みどり中街」です。
スカイレール⑩

みどり中央 2016(H28).11.20

終点のみどり中央を出発して山を下りる車両です。
スカイレール⑪

みどり中央 2016(H28).11.20

上の写真⑩の続きです。
車両をアップで撮りました。

駅を出発してリニアモーターで駆動し、このあたりでワイヤーロープをつかみ、駅間はロープ駆動されます。
スカイレール⑫

みどり中央 2016(H28).11.20

上の写真⑪の続きで、通り過ぎ山を下りる車両を振り返って撮りました。
スカイレール⑬

みどり中央 2016(H28).11.20

山を下る列車を撮った後、上る列車を待ち構えていると、なかなかの絶景の中を上ってきました。
スカイレール⑭

みどり中央 2016(H28).11.20

上の写真⑬の続きです。車両が近づいたところでもう1枚。
スカイレール⑮

みどり中央 2016(H28).11.20

終点「みどり中央」駅の全景です。
スカイレール⑯

みどり中央 2016(H28).11.20

反対側から見た「みどり中央」駅です。
スカイレール⑰

みどり中央 2016(H28).11.20

改札口です。
このスカイレールの切符はQRコードでした。
私は初めてQRコードの切符を見て驚きました。
スカイレール⑱

みどり中央 2016(H28).11.20

降車ホームからガラス越しに奥の方を見ました。循環式ロープウェイのような感じで、到着した車両は奥で1周して乗車ホームへ来ます。
スカイレール⑲

みどり中央 2016(H28).11.20

乗車ホームです。

これに乗って瀬野駅へ戻りました。
オマケ-セノハチ越え①

西条 2016(H28).11.20

瀬野のライトレールを訪問するきっかけは、セノハチ越え専用の補助機関車EF67を撮ることでした。
この当時、EF210形300番台の増備が進み、EF67形の引退が迫り、明るい時間に撮れるのは朝の2列車だけでした。
山陽線上り貨物列車は、広島貨物ターミナルで後補機を連結し、西条で後補機を切り放しました。
西条駅に到着した1052列車です。EF67の後補機が切り放され、貨物列車はすぐに出発していきました。
オマケ-セノハチ越え②

瀬野 2016(H28).11.20

上の写真・西条で切り放されたEF67 102が単機回送で、瀬野駅を通過し広島貨物ターミナルへ戻っていきます。
EF67形100番台は、EF65形から改造された機関車です。

写真は前後しますが、これを撮った後、スカイレールを乗りに行きました(一番上の写真①へ続く)。
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