津島軽便堂写真館

水島臨海鉄道   旧型気動車が活躍していた40年前の水島臨海鉄道

水島臨海① 倉敷市 1978(S53).5.5

水島臨海鉄道の起点・倉敷市駅に停車中のキハ321です。
元国鉄のキハ07形ですが、片上鉄道を経由して水島臨海へ来ました。

水島臨海鉄道は
 1943(昭和18)年に三菱重工専用線として開業
 1948(昭和23)年に旅客営業開始
 1952(昭和27)年に倉敷市営となる
 1970(昭和45)年に水島臨海鉄道を設立、倉敷市から移管
名前の通り貨物主体の鉄道ですが、旅客輸送でも頑張っています。

国土地理院1/20万「岡山丸亀」昭49.10.30発行より
赤線部分が旅客営業中です。は撮影した駅です。この当時,車庫は●の場所にありました
水島臨海②  Nさん撮影

 倉敷市 1978(S53).4.29

元国鉄キハ10系のキハ35形2連が出発待ちです。
隣にはDD50形506がいて、その横には何故か旧型国電が留置してありました。

この年の交通公社時刻表には、水島臨海鉄道は倉敷市~水島間の時刻しか掲載されていません(1日10往復)。巻頭の地図も倉敷市~水島間のみ記載でした。1972(S47)年から運行開始された水島~三菱自工前の旅客列車(3往復半)は、しばらくの間、時刻表には記載されなかったようです・・・
Wiki 水島臨海鉄道水島本線



↓交通公社時刻表
  1978(S53)年8月号より

水島臨海③

 倉敷市 1978(S53).5.5

倉敷市へ到着するキハ321号です。


上の写真②の6日後です。
ゴールデンウィークを利用して、Nさんと私は別々に中国地方の私鉄巡りをしました。
水島臨海④

 倉敷市 1978(S53).5.5

倉敷市駅の駅舎です。

貨物倉庫のような感じですね・・・
水島臨海⑤

 倉敷市 1978(S53).5.5

上の写真④の反対側から見た倉敷市駅です。
水島臨海⑥  Nさん撮影

 倉敷市 1978(S53).4.29

跨線橋の上から見た倉敷市駅です。
ターミナル駅というより、貨物ホームと倉庫という感じですね。

手前の旧型国電クハ16形2両は、国鉄の払い下げですが、結局、水島臨海で使われることなく解体されたようです。
水島臨海⑦  Nさん撮影

弥生~水島 1978(S53).4.29

水島臨海鉄道の沿線風景です。
Nさんは、水島駅から弥生駅に向かって歩きました。
途中に大きなヤードがありました。
調べたら栄町操車場です。
(左下の路線図参照)

操車場廃止後、この付近に栄駅ができたということです。
現在、弥生~水島間は高架化されたので、全く違う風景になりました。
世界の鉄道'76より

水島臨海鉄道の1975(昭和50)年の路線図です。

世界の鉄道'76によれば
1975(昭和50)年の列車本数は
○旅客列車は
  倉敷市~水島 6.5往復
  倉敷市~三菱自工前 3.5往復
○貨物列車は
  倉敷~水島 8.5往復
    うち5往復は岡山操へ直通
  倉敷~東水島 2往復
  倉敷~川鉄前 0.5往復
  水島~西埠頭 5往復
  水島~東水島 3往復
  水島~川鉄前 3往復
水島臨海⑧  Nさん撮影

弥生~水島 1978(S53).4.29

栄町操車場の横にあったポプラの木?とキハ35形2連です。
水島臨海⑨  Nさん撮影

 弥生 1978(S53).4.29

弥生駅に到着する三菱自工前行きの列車です。
水島臨海⑩

 水島 1978(S53).5.5

水島駅で折返しを待つキハ321号です。(手前が倉敷市方)
右横の貨物ホームのほうが立派ですね!旅客ホームは屋根なし、貨物ホームは屋根付きです。


この当時、ほとんどの列車は水島で折り返しました。
水島臨海⑪

 水島 1978(S53).5.5

水島駅の跨線橋の上で北を見たら、DD504号が入換をしていました。
水島臨海⑫

 水島 1978(S53).5.5

上の写真⑪の続きで、機関車が通り過ぎたところで振り返って撮りました。
水島臨海⑬

 水島 1978(S53).5.5

水島駅を南から見ました。

貨物駅の片隅に旅客ホームがあったという感じですね!
水島臨海⑭

 車庫 1978(S53).5.5

水島駅から少し奥のほうへ歩いて行ったら車庫がありました。

車庫の全景です。
水島臨海⑮

 車庫 1978(S53).5.5

並んでいた車両は、左からキハ351、キハ320、キハ303、キハ301、DD505です。

キハ320は、元国鉄のキハ07形
湘南型のキハ300形は、元夕張鉄道の気動車です。
←国土地理院航空写真より 1980(S55).10.2撮影

 国土地理院の航空写真を加工し、水島駅と車庫を記入しました。

当時の車庫がどこにあったか分からなかったので、昔の航空写真から探しました。この後、高架化工事により、車庫は三菱自工前の奥へ移設されました。
↓水島臨海⑯ 車庫 1978(S53).4.29 Nさん撮影

湘南型のキハ300形(301号)の次位に連結されているのは、客車のナハニフ150形153号で、キハ300形に挟まれてDTD編成でラッシュ輸送に使われました。共に夕張鉄道から来た車両です。
水島臨海⑰

 車庫 1978(S53).5.5

夕張鉄道から来たキハ300形304号とナハニフ153号です。

元国鉄のキハ10系を1976~80(S52~55)年に7両導入したので、300形(301・303・304号)はこの年に岡山臨港鉄道へ再譲渡されました。

水島臨海の在籍車両については
Wiki 水島臨海鉄道
水島臨海⑱

 車庫 1978(S53).5.5

車庫の風景を別の角度から撮りました。
水島臨海⑲

 車庫 1978(S53).5.5

水島臨海鉄道主役の貨物輸送を支えていたディーゼル機関車です。
左からDD505、DD503
(その奥は不明)、DD504です。


これが、40年前に水島臨海で撮った最後の写真です。
このときの記憶が全くなく、列車本数が少なかった水島~三菱自工前間を乗車したかどうかもわかりません・・・
水島臨海⑳  Nさん撮影

三菱自工前 1978(S53).4.29

終点の三菱自工前です。

Nさんは水島臨海鉄道をしっかり乗り潰しました。



↓それから37年後、私はNさんと一緒に三菱自工前まで乗りに行きました。
 三菱自工前 2015(H27).10.30
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参考図書:「世界の鉄道'76」 1975(S50).10月14日 朝日新聞社発行