津島軽便堂写真館

1960年代の国鉄・私鉄風景  清水武写真集

2025(R7).11.5に『1960年代の国鉄・私鉄風景』が発売されました。この写真集の著者は名鉄OBの清水武さんで、私(田中義人)が全面協力しました。
3年半前の2022年3月に清水さんから『私の卒業旅行』という人生最後の本を出したいので協力してほしいと依頼がありました。ネガを預かってスキャナでデジタル化し、その中から写真を選択し配置する編集作業を行いました。
85歳になられた清水武さんが、学生時代から名鉄入社した頃(1960年代)に撮影した鉄道写真の集大成の写真集です。
清水武さんは1964(昭和39)年3月に慶應義塾大学を卒業し、卒業旅行で九州一周をしました。当時は山陽本線の広島以西は非電化で、C62、C59、D52などの大型蒸機が大活躍しており、九州は蒸機王国でした。その写真を中心に、学生時代や名鉄へ入社して間もない頃の写真を、この写真集に約460枚掲載しています。 その中から6枚を抜粋して下に掲出します。全て清水武さん撮影です。
1960年代の国鉄・私鉄風景①

東海道本線 垂井→大垣
 (荒尾信号場付近) 1963(S38)年

伊吹山を背景に、EH10形電気機関車が東海道本線の上り貨物列車を牽引。
勾配緩和のため建設された新垂井経由の下り線を跨ぐ直前。手前の線路は東海道本線の下り線ですが、優等列車、貨物列車は全て新垂井経由となり、この下り線は垂井線と呼ばれ、垂井に停車する普通列車だけが通りました。
清水武さんは大垣で生まれ育ったので、この付近で時々撮影しました。
1960年代の国鉄・私鉄風景②

長崎本線 喜々津~大草 1964(S39).3

風光明媚な大浦湾に沿って走るC60牽引の特急「さくら」
C60はC59の従台車を2軸化して軸重軽減を行い、長崎本線へ入線可能になり、特急、急行などの優等列車を牽引しました。
1960年代の国鉄・私鉄風景③

東海道本線 横浜 1960(S35)

横浜駅に停車中の特急「第1こだま」東京行き。
1958(S33)年に登場した国鉄初の電車特急151系「こだま形」。
1960年代の鉄道ファンや子供たちの憧れの列車でした。
1960年代の国鉄・私鉄風景④

浜川崎 1964(S39).1

小型蒸機が活躍していた1960年代の京浜工業地帯の風景です。
この辺りは、浜川崎の合同ヤードと呼ばれ、国鉄、日本鋼管、第一セメントの機関車が姿を見せました。
写真の120号は日本鋼管川崎製鉄所専用線の機関車です。
1960年代の国鉄・私鉄風景⑤

淡路交通 宇山 1965(S40).3

淡路島を走っていた電車。
洲本駅から福良駅まで23.4km、バラエティ豊かな電車が30分おきに走っていました。
車庫は淡路島の中心地・洲本の近くの宇山にありました。

淡路島の電車は1966(S41).10.1に廃止されました。
1960年代の国鉄・私鉄風景⑥

名鉄本線 美合 1965(S40).7

美合駅に停車するキハ8000系試運転列車の横を、パノラマカー7500系7連の特急が通過しました。
キハ8000系は、国鉄高山線への直通運転用に製造され、1965.8.5に準急「たかやま」としてデビュー。国鉄急行が非冷房の時代に冷房付きで登場した豪華車両でした。運用開始前に津島線や名古屋本線で試運転が行われました。
7500系は、パノラマカー7000系を高性能化して1963(S38)年の年末に6連で登場、翌年2月に中間付随車を組み込み7連化。1967年には8連化されたので7連時代は3年間。なお8連時代も3年間と短く1970年に全て6連化されました。
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参考図書:国鉄監修 時刻表1964(S39)年3月号 日本交通公社発行
     「名古屋鉄道車両史-下巻」 清水武・田中義人著 アルファベータブックス 2019(R1).9.10発行