津島軽便堂写真館

紀州鉱山鉄道 2  小口谷   紀州鉱山バス路線  板屋  湯ノ口 惣房

小口谷(こぐちだに)駅は、板屋(いたや)から約1.2kmの位置にありました。3方が山に囲まれた谷間で、構内には操車場が広がり紀州鉱山鉄道の輸送の拠点でした。ここから採鉱を行っていた八光(はっこう)方面への支線や、ズリ捨て用の支線が分岐していました。
小口谷駅の構内配線イメージ図です。
写真とRM LIBRARY-212
「紀州鉱山専用軌道」P17掲載図を参考にして描きました。
想像で描いてある部分もありますので、間違いはご容赦を…

の中の数字が写真番号に該当します。



紀州鉱山閉山後、この図左側に温泉宿泊施設「瀞流荘」ができて、
鉱山鉄道跡を利用したトロッコ電車が、ここから図の左下方向の湯ノ口温泉まで運行されました(現在運休中)。
紀州鉱山鉄道

小口谷01  1976(S51).1.12

板屋へ向かう客車列車から、小口谷停車直前に扉を開けて後ろを見て撮りました。

バッテリー機関車(BL)412号がナベトロをたくさんつないでズリ捨て場に向かう線路上にいました。

ナベトロは逆三角形の形状で、車体を傾けて土砂を下ろす(捨てる)構造になっており、土砂やズリの運搬に使用されました。
紀州鉱山鉄道

小口谷02  1976(S51).1.13

板屋7:10発の惣房行き定期客車列車です。
この列車に乗り、小口谷で降りて撮った写真です(7:15頃)。
向こうに見えるトンネルが湯ノ口に向かう3号隧道です。
紀州鉱山鉄道

小口谷03  1976(S51).1.13

小口谷で下車(7:15頃)してしばらくすると、板谷方面から客車列車が2号隧道を出てきました。左(写真右)へ直角に曲がり八光方面へ向かうようです。
紀州鉱山鉄道

小口谷04  1976(S51).1.13

上の写真03の列車です。
八光方面に向かうEL605号牽引の客車列車です。
ここでしばらく停車したので、急いで移動して撮りました。
この背面にある8号隧道の途中の八光には採鉱場があり、そこへの通勤列車と思われます。

写真右側が板谷方、左側が湯ノ口方です。
紀州鉱山鉄道

小口谷05  1976(S51).1.13

上の写真04の続きです。
8号隧道に向かう列車を振り向いて撮りました。

8号隧道は、昔は惣房まで抜けていたようですが、この当時は小口谷から採鉱場のある八光までが運行され、八光~惣房間は使用されていませんでした。
紀州鉱山鉄道

小口谷06  1976(S51).1.13

8号隧道を出る列車です。

しばらく前に入っていった605号牽引の客車列車が戻ってきました。
紀州鉱山鉄道

小口谷07  1976(S51).1.13

8号隧道を出る列車です。

屋根上に降りた霜が、トンネルの中で暖められ、溶けて湯気を出しています。
なかなか良いムードでした。
紀州鉱山鉄道

小口谷08  1976(S51).1.13

上の写真06・07の列車の後ろ姿です。
EL1両+客車9両+貨車1両の堂々たる編成でした。
紀州鉱山鉄道

小口谷09  1976(S51).1.13

湯ノ口方面から八光方面に向かう列車です。
EL1両(602号)+客車1両の列車でした。

平面交差を通ります。
紀州鉱山鉄道

小口谷10  1976(S51).1.13

同上

後ろに見えるのは客車・鉱車修理工場です。
紀州鉱山鉄道

小口谷11  1976(S51).1.13

バッテリー機関車が2両連結で、背面の湯ノ口方からから来て、入換で側線に入ります。
417号(B32)+412号(B31)です。

前方に見えるのは板谷に通ずる2号隧道で、その左横に駅舎があり、その手前に待合室があります。
紀州鉱山鉄道

小口谷12  1976(S51).1.13

板谷方面(2号隧道)から到着したBL415号(B27)のミニ列車です。
紀州鉱山鉄道

小口谷13  1976(S51).1.13

小口谷へ到着したBL415号(B27)のミニ列車は、東奥の製材所・貯木場エリアに入りました。
製材所の前で、製材した板材を貨車に積み込みます。
紀州鉱山鉄道

小口谷14  1976(S51).1.13

板材の積み込みが終わり、出てきました。

鉱山鉄道というより、森林鉄道のような雰囲気です。
紀州鉱山鉄道

小口谷15  1976(S51).1.13

続いてBL412号(B31)の入換です。
運転中に片手で手ブレーキハンドルをつかみながら、ポイントを切り換えるという曲芸のようなことをしていました。

分岐器を通り越し、折り返して別の線に入るとき、このような入換をしていました(何回か見かけました)。
紀州鉱山鉄道

小口谷16  1976(S51).1.13

BL412(B31)は、ずらり鉱車が並ぶ横を奥の方へ進んで行きます。
一番奥に見えるのが8号隧道です。
紀州鉱山鉄道

小口谷17  1976(S51).1.13

BL412号(B31)は、貯木場エリアで入換です。
奥の建物は製材所です。
紀州鉱山鉄道

小口谷18  1976(S51).1.13

運転台で、動きながら火掻き棒のようなものを使って、ポイント切換をしています。
分岐器を通り越し、折り返して別の線に入るとき、このような入換をしていました
紀州鉱山鉄道

小口谷19  1976(S51).1.13

貯木場の中へ入り、運材車を連結します。

まさに森林鉄道ですね!
紀州鉱山鉄道

小口谷20  1976(S51).1.13

製材所・貯木場エリアでの入換が終わりました。
いろんな貨車をつないだ運材列車です。
紀州鉱山鉄道

小口谷21  1976(S51).1.13

貯木場エリアから8号隧道の前まで出てきました。
紀州鉱山鉄道

小口谷22  1976(S51).1.13

8号隧道の目の前で折り返します。
紀州鉱山鉄道

小口谷23  1976(S51).1.13

推進運転で入換中の運材列車は右の方(板谷方)へ曲がります。
紀州鉱山鉄道

小口谷24  1976(S51).1.13

小口谷構内での入換を終えて、ホッと一服です。
運材列車が湯ノ口に向けて出発しました。
この一服はうまいでしょうね…
よき時代でした。
紀州鉱山鉄道

小口谷25  1976(S51).1.13

ずらり並んだ鉱車の眺めです。

鉱車は、鉱石輸送用に使われる主役の貨車で、紀州鉱山には1,500両ほどが在籍していたということです。

右側が板谷方、左側が湯ノ口方、背面が8号隧道です。
紀州鉱山鉄道

小口谷26  1976(S51).1.13

2号隧道を出て、小口谷に到着するEL613号の客車列車です。
板屋8:00発の湯ノ口行き列車で、小口谷8:05頃です。
機関車の上に荷物を積んで運んでいました。

駅構内のホッパー(下の写真31)の上から撮りました。
紀州鉱山鉄道

小口谷27  1976(S51).1.13

湯ノ口行きの列車が3号隧道に向かいます。

上の写真26と同じ列車を同じ場所から振り返って撮りました。
紀州鉱山鉄道
小口谷28  1976(S51).1.13

この左の建物は不明でしたが、RM LIBRARY-212によれば、鉱車洗浄設備で、その横のインクラインは谷底へ落とされた鉱滓を引き上げるためということです。

この後、小口谷8:20頃の定期列車で板屋へ戻りました(板屋着8:30)
1時間くらいの間に、上の写真02~29を撮ったことになります。充実した1時間でした。
この後、板屋でボンネットバスを撮り、小川口乗船場まで歩いて朝一番の瀞峡観光ジェット船に乗り瀞八丁観光をしました(9:10~10:10)。小川口で下船してまた紀州鉱山鉄道小口谷まで歩きました。
紀州鉱山鉄道

小口谷29  1976(S51).1.13

上の写真27と同じ場所から撮りました。BL415号(B27)が客車+ナベトロ編成で3号隧道から出てきました。ここで一旦ナベトロを切り離し、中間に手押しのナベトロを連結しました。

瀞峡観光をした後、また小口谷へ戻り写真を撮りました。(10:20~10:50頃)
前日から紀州鉱山鉄道の写真を撮り過ぎたので、持って行った白黒フィルムを上の写真29で使い果たし、それ以後は予備のカラーネガで撮りました。
紀州鉱山鉄道

小口谷30  1976(S51).1.13

客車が大量に留置されていました。
修繕待ちの客車か、廃車になった客車かどうかはわかりません。

客車は、写真で見るだけでも様々なタイプがありますが、参考図書(RM LIBRARY-212)を読んでも、総両数も全容も不明ということです。

客車の保有両数に関しては、ここが日本一の鉱山鉄道だったと私は思います。
紀州鉱山鉄道

小口谷31  1976(S51).1.13

ホッパーがありました。
鉱石積込用ではないので、線路補修などに使う砂利を積み込むための設備でしょうか?

このホッパーに上って撮った写真が26・27・29・32です。
紀州鉱山鉄道

小口谷32  1976(S51).1.13

屋外で貨車の修繕作業をしていました。
奥に見える建物が、客車・鉱車修理工場です。

上の写真31のホッパーの上から俯瞰しました。
紀州鉱山鉄道

小口谷33  1976(S51).1.13

運転しながらのポイント切り換えです。
分岐器を通り越し、折り返して別の線に入るとき、このような入換をしていました。紀州鉱山で何度も見かけた風景なので、予測して狙って撮りました。


私が紀州鉱山鉄道で撮った最後の写真です。この写真を撮った後、約1km離れた小川口まで歩き、小川口11:00発の新宮行きバスに乗って帰りました。
紀州鉱山鉄道 railbusさん撮影

小口谷34  1976(S51).6.18

板屋へ通ずる2号隧道です。
その横に駅舎があり、その隣に待合室もありました。
定期客車列車は、この2号隧道入口付近に停車しました。


railbusさんは、この日13:30板谷発の定期客車列車で惣房へ行き、惣房で撮影した後、14:30惣房発の定期客車列車で小口谷に戻りました(14:50頃着)。小口谷で1時間半ほど撮影したので、以下、小口谷の午後の情景写真をご覧ください。
紀州鉱山鉄道 railbusさん撮影

小口谷35  1976(S51).6.18

板屋行きEL613号の定期客車列車が2号隧道の入口で停車中です。

立っているおばさんは工具箱のようなものを持っているので乗客ではなさそうです。
紀州鉱山鉄道 railbusさん撮影

小口谷36  1976(S51).6.18

2号隧道入口で鉱車を入換中のBL406号(B28)です。
向こう側にはEL603号の鉱石輸送列車(返空)が停車していました。

紀州鉱山鉄道では、定期客車列車と鉱石輸送列車は電気機関車が牽引し、それ以外の列車や構内入換はバッテリー機関車が担当していました。
紀州鉱山鉄道 railbusさん撮影

小口谷37  1976(S51).6.18

ズリ捨て列車のナベトロが入換中に2号隧道入口で脱線しました。
幸い大事には至らなかったようです。
紀州鉱山鉄道 railbusさん撮影

小口谷38  1976(S51).6.18

BL417号(B32)が鉱車と連結作業を行っています。
紀州鉱山鉄道 railbusさん撮影

小口谷39  1976(S51).6.18

BL417号(B32)と運転手のアップです。この線路は鉱車洗浄設備につながっているようです(一番上の配線略図参照)
この奥の方にズリ捨て場がありました。
その奥に北山川があり、その向こうの山並みが背景に写っています。
紀州鉱山鉄道 railbusさん撮影

小口谷40  1976(S51).6.18

火薬車を小型の2tバッテリー機関車204号(B52)が牽引して8号隧道の方から出てきました。

火薬を8号隧道内にある八光採鉱場へ運んだ帰りだと思います。

紀州鉱山のバッテリー機関車は、
4t機と2t機があり
 4t機-16両(401~417(404欠番))
 2t機-31両(201~231)
 が在籍したということです。
 (※RM LIBRARY212より)
紀州鉱山鉄道 railbusさん撮影

小口谷41  1976(S51).6.18

EL605号が牽引する鉱石輸送列車が8号隧道を出てきました。
紀州鉱山鉄道 railbusさん撮影

小口谷42  1976(S51).6.18

8号隧道を背にしたEL603号が牽引する鉱石輸送列車です。
紀州鉱山鉄道 railbusさん撮影

小口谷43  1976(S51).6.18

ホッパー付近から8号隧道方向を見た小口谷の全景です(一番上の配線略図参照)。
奥の山際には客車が大量に留置されていました。
手前をBL417号(B32)が鉱車の入換をしていました。
紀州鉱山鉄道 railbusさん撮影

小口谷44  1976(S51).6.18

貨車用ターンテーブルの向こうにある客車・鉱車修理工場です。
紀州鉱山鉄道 railbusさん撮影

小口谷45  1976(S51).6.18

湯ノ口方面からのバッテリー機関車が3号隧道を出てきました。
railbusさんのホームページは↓
紀州鉱山鉄道 railbusさん撮影
小口谷46  1976(S51).6.18

湯ノ口方面から来た606号が牽引する鉱石輸送列車です。
板屋の手前にある岡本谷転車場まで鉱石を輸送します。

輸送拠点・小口谷の写真は以上です。多くの列車が運行されていました。次は湯ノ口です。
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参考図書:RM LIBRARY-212「紀州鉱山専用軌道-その最後の日々-」名取紀之著 ネコ・パブリッシング 2017(H29).4.1発行
     「全国鉱山鉄道」-鉄道の原点"ヤマ"軌道をもとめて- 岡本憲之著 JTBキャンブックス 2001(H13).10.1発行