鹿児島市電 日本最南端の路面電車
鹿児島市電の1973(昭和48)年の路線図です。 『世界の鉄道'73』朝日新聞社発行より 伊敷線(加治屋町~伊敷町)を青色に 上町線(市役所前~清水町)を緑色に着色しました。 鹿児島市電は現役で活躍していますが、左図の青線(伊敷線)と緑線(上町線)は1985(昭和60)年に廃止されました。 Nさんは1974(昭和49)年3月、学友10人(非鉄系)と南九州を旅行した際、鹿児島では観光する友人と別れ、1人で市電を撮影し、全線乗車しました。 その写真をご覧ください。 |
鹿児島市電① Nさん撮影 鹿児島駅前 1974(S49).3.19 ターミナルの鹿児島駅前です。 当時は2線(現在は3線)でした。 電車は800形で、元大阪市電2600形を32両譲り受け、ワンマン化、先頭部の車体幅を狭くする改造がされました。当時の主力電車でした。 この当時の鹿児島市電の前面は同じような形状に統一されていました。 |
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鹿児島市電② Nさん撮影 鹿児島駅前 1974(S49).3.19 フェニックス(カナリーヤシ)並木と市電800形です。 |
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鹿児島市電③ 鹿児島駅前 1976(S51).11.8 フェニックスと市電600形です。 |
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鹿児島市電④ Nさん撮影 鹿児島駅前 1974(S49).3.19 鹿児島駅前に到着する市電800形です。 |
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鹿児島市電⑤ Nさん撮影 桜島桟橋通 1974(S49).3.19 鹿児島駅前から見た、隣の桜島桟橋通電停です。 |
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鹿児島市電⑥ Nさん撮影 市役所前 1974(S49).3.19 市役所前から鹿児島駅前方向を見ます。左へ分岐する線路が上町線の清水町方面です。 |
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鹿児島市電⑦ 涙橋 1974(S49).3.19 Nさん撮影 雄大な桜島と、涙橋を出発し新川を渡る谷山行きの市電です。 ♪燃えて身をやく桜島 ここは鹿児島 旅路の果てか 港、港町ブルースよ♪ ご存じ森進一「港町ブルース」の一節です。 |
鹿児島市電⑧ 涙橋~南鹿児島駅前 1974.3.19 Nさん撮影 鹿児島市電の涙橋~谷山間は専用軌道です。専用軌道を走る市電500形で、後方の単線は国鉄指宿枕崎線です。 |
鹿児島市電⑨ 涙橋~南鹿児島駅前 1974.3.19 Nさん撮影 南鹿児島駅前近くの陸橋の上から撮りました。市電800形です。 |
鹿児島市電⑩ 南鹿児島駅前 1974(S49).3.19 Nさん撮影 南鹿児島駅前に到着する市電800形です。右上が指宿枕崎線の南鹿児島駅です。 |
鹿児島市電⑪ 南鹿児島駅前 1974(S49).3.19 Nさん撮影 南鹿児島駅前の全景です。右上が指宿枕崎線の南鹿児島駅です。 |
鹿児島市電⑫ Nさん撮影 谷山付近 1974(S49).3.19 桜島をバックに、間もなく谷山に到着する市電800形です。 |
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鹿児島市電⑬ Nさん撮影 谷山 1974(S49).3.19 終点の谷山駅に停車中の市電800形です。 |
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鹿児島市電⑭ Nさん撮影 玉江小学校前 1974(S49).3.19 伊敷線です。 国道3号上を伊敷町に向かう市電600形です。 この伊敷線は、国道3号の渋滞対策のため、1985(昭和60)年10月1日に廃止されました。 |
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鹿児島市電⑮ Nさん撮影 伊敷町 1974(S49).3.19 伊敷線の終点伊敷町に停車中の市電460形です。 |
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鹿児島市電⑯ Nさん撮影 大学病院前 1974(S49).3.19 上町線(市役所前~清水町)です。 500形が停車中の電停は大学病院前ですが、この写真の半年後の1974年9月に私学校跡に改称されました。 |
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鹿児島市電⑰ Nさん撮影 岩崎谷 1974(S49).3.19 上町線が鹿児島本線を越える場所です。 この区間は高架の専用軌道になっていました。 600形の伊敷町行きが岩崎谷に到着します。 |
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鹿児島市電⑱ Nさん撮影 清水町 1974(S49).3.19 上町線終点の清水町です。 上町線の清水町付近は国道10号上にあり、国道10号の渋滞対策のため、1985(昭和60)年10月1日に廃止されました。 |
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ここまでが1974(昭和49)年の鹿児島市電の記録です。ここから下は、それから30年以上経過した平成時代の記録です。 | |
鹿児島市電⑲ 鹿児島駅前 2008(H20).8.3 鹿児島駅前電停は、屋根付き3線の立派な駅になっていました。 右の2両は9500形で、上の写真①~⑱によく登場する800形(元大阪市電2600形)の機器を流用して車体を新造した車両です。1995年から15両製造されました。 左の電車は、2002年に登場した、低床式の「ユートラム」と呼ばれる1000形です。 |
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鹿児島市電⑳ 鹿児島駅前 2008(H20).8.3 鹿児島駅前で1000形ユートラムがすれ違いました。1000形は9編成が活躍しています。 鹿児島市電の線路は「市電軌道敷緑化事業」により、芝生化されました。 見た目が美しくなり、ヒートアイランド現象の緩和、騒音の低減などの効果があったと言うことです。 |
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鹿児島市電(21) 鹿児島中央駅前 2008(H20).8.3 国鉄時代から、鉄道の最南端のターミナルは西鹿児島でした。 2004(平成16)年3月の九州新幹線開通時に、西鹿児島→鹿児島中央に改称され、同時に鹿児島市電の電停も、西鹿児島駅前→鹿児島中央駅前に改称されました。 電車は「ユートラムⅡ」と呼ばれる7000形です。 この年はNHKの大河ドラマで「篤姫」が放映されていたので、電車も篤姫のヘッドマーク付きで、篤姫館の旗も掲げられていました。私も篤姫ファンだったので鹿児島を訪ねました。 |
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鹿児島市電(22) Nさん撮影 谷山 2016(H28).10.1 終点・谷山の駅舎です。 ロボットの顔のような可愛らしい駅舎です。 入口には「日本最南端の電停」という標柱が立っています。 |
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2022(R4).6.18up |
参考図書:「世界の鉄道'73」 朝日新聞社 1972(昭和47)年10月発行
「日本鉄道旅行地図帳 12号 九州沖縄」 新潮社2009(H21).4.18発行