ハワイのオアフ島モアナルア・ガーデンにある「日立の樹」モンキーポッドです。
津島軽便堂写真館

日立電鉄   営団地下鉄の電車が導入される前の日立電鉄

日立電鉄は、♪この木 なんの木 気になる木♪のCMソングで有名な世界の "HITACHI" 発祥の地・日立市にあった私鉄です。
日立製作所の通勤輸送を担うという重要な役割を果たした時代もありましたが、マイカー時代の到来と共に乗客は減り、2005(平成17)年4月1日に鮎川~大甕(おおみか)~常北太田18.1kmの全線が廃止されました。

元々は、大甕(おおみか)~久慈(後の久慈浜)を1928(昭和3)年に開通、翌年、久慈~常北太田を開通させた常北電気鉄道が出自で、(常陸)太田のために設立された鉄道です。その後、日立製作所が自社の工場が連なるこの周辺に鉄道を計画し、常北電鉄を傘下に入れ1944(昭和19)年に日立電鉄と社名変更しました。
大甕から日立駅を目指して線路が建設され、1947(昭和22)年に鮎川まで開通しましたが、そこから先は出来ずに終わってしまいました。日立市の中心部まであと約4kmでしたが・・・

左地図は、国土地理院1/20万
「水戸」S43.4.30発行より
 右上端にある日立(助川)駅から、昔は日立鉱山専用電気鉄道が出ていました。
日立電鉄①

大甕(おおみか) 1972(S47).8.11

国鉄の接続駅・大甕です。常磐線のホームから見ました。
最初に日立電鉄を訪問したときの写真です(2回しか訪問していませんが)。
名古屋から大垣夜行(144M)、常磐線の始発を乗り継いで、大甕へ7:30頃到着しました。

モハ50形(51号)です。加太電気鉄道→南海鉄道→弘南鉄道→日立電鉄の経歴の電車です。
クハ2502号を連結していました。
日立電鉄②

 鮎川 1972(S47).8.11

終点鮎川駅に佇むモハ13形と乗務員です。


まず、大甕から鮎川まで乗車し、折り返しの待ち時間で②~⑨の写真を撮りました。
日立電鉄③

 鮎川 1972(S47).8.11

上の写真②の反対側から見ました。
モハ13形の向こう側を常磐線の貨物列車が通りました。

食パン形のモハ13形は、元・相模鉄道の電気式気動車を電車に改造したあと、1948(昭和23)年に日立電鉄へ譲渡されました。
昔は台形のカッコイイ車体でしたが、1965(昭和40)年に切妻型へ改造されました。
日立電鉄④ 鮎川 1972(S47).8.11

鮎川駅の奥に留置線があり、いろんな電車が置いてありました。バックミラーの付いていない電車はラッシュ時専用車で、昼間はミラー付きのワンマン車で運行されていました。右がモハ1000形、左はモハ2210?
日立電鉄⑤ 鮎川 1972(S47).8.11

左の写真の反対方向から見ています。
左がモハ1000形、右はモハ2230?
日立電鉄⑥ 鮎川 1972(S47).8.11

右がモハ1000形、中央がモハ1300形?
日立電鉄⑦ 鮎川 1972(S47).8.11

手前がクハ5300形、その他不明
日立電鉄⑧ 鮎川 1972(S47).8.11

鮎川のホームにはモハ13形が停車中。特急「ひたち」が通過
日立電鉄⑨ 鮎川 1972(S47).8.11

モハ11形か? バックミラー付きのワンマン運転車です
日立電鉄⑩

 久慈浜 1972(S47).8.11

モハ13形(16号)です。
台車の形状が、元気動車であったことを証明しています。

この電車の停車中、検車掛員が屋根上に上がっていきました。屋根上機器(パンタしかありませんが)に不具合でもあったのでしょうか?
日立電鉄⑪

 久慈浜 1972(S47).8.11

上の写真⑪の続きです。
屋根上に検車掛員を乗せたまま、電車は大甕方面へ出発していきました。走行中のパンタの動きや集電状態を調べるために屋根上に乗ったのでしょうか?理由がよくわかりません。


久慈浜で撮った写真はこの2枚しかないので、たぶん鮎川から常北太田に向かう列車に乗っていて、久慈浜で交換待ちの間に降りて撮ったと思われます。
日立電鉄⑫ 常北太田 1972(S47).8.11

終点の常北太田駅ホームに停車中のモハ13形です。
日立電鉄⑬ 常北太田 1972(S47).8.11

常北太田に停車中のモハ9形(9号)です。このときの日立電鉄訪問はこの写真が最後です。駅で撮って、全線乗車しただけで終わりました。このあと国鉄水郡線・常陸太田~水戸を乗りつぶしました。
日立電鉄⑭ Nさん撮影

 鮎川 1978(S53).4.6

モハ11形(12号)です。
日立製作所製の数少ない日立電鉄の電車です。
この電車は営団地下鉄1200形と同仕様で、2両が営団から日立へ発注されました。一方で日立電鉄は新線(大甕~鮎川)用に親会社の日立へ2両を発注。ところが戦後の資材不足で納入不可能のため、急遽、完成間近だった営団向けの2両を子会社の日立電鉄へ強引に振り向けたとのことです(参考図書「日立電鉄の75年」より)。
公式記録では1948/昭和23年に完成したことになっていますが、実際はその前年の鮎川までの新線開通時に間に合ったということです(同)。


Nさんは私の6年後に日立電鉄を訪問しました。カラーで見ると、当時の日立電鉄の塗色は地味な色だったですね。
日立電鉄⑮ 大甕(おおみか) 1978(S53).4.6 Nさん撮影

上の写真⑭のモハ11形(12号)に乗って大甕へ到着しました。
日立電鉄⑯ 大甕 1978(S53).4.6 Nさん撮影

大甕の留置線のモハ13形(14)です。
日立電鉄⑰ Nさん撮影

 大橋 1978(S53).4.6

Nさんの乗ったモハ12号(右手前)は、大橋駅で列車交換しました。

反対方向から来た電車は、上の写真⑬とよく似ているので、モハ9号と思われます。
日立電鉄⑱ Nさん撮影

常北太田 1978(S53).4.6

左のホームに泊まっている電車は、Nさんが乗ってきた電車ならモハ11形(12)です。
日立電鉄の電車は、鮎川方と常北太田方で前面が異なる形状のものが多く、正直よくわかりません。

右のモハ13形も、片側の前面は貫通路付きでした。
日立電鉄⑲ Nさん撮影

小沢~常北太田 1978(S53).4.6

里川橋梁を走る電車です。
小さくて何形か分かりませんが、モハ13形でないことは確かです。

この橋梁は、日立電鉄二番目の撮影地でした。
日立電鉄⑳ Nさん撮影

大橋~川中子 1978(S53).4.6

大橋架道橋を渡るモハ11形?です。

なんといってもここが日立電鉄随一の撮影地でした。

Nさんは、日立電鉄全線乗車したあと、大橋に戻りこの写真を撮りました。

Nさんが撮った地味な色の日立電鉄最後の写真です。
日立電鉄(21)

 大甕 1990(H2).9.22

上の写真⑭~⑳の12年後です。
雑貨屋のようなホーム売店に感動して撮りました。
日立電鉄の電車の色も⑭~⑳に比べ、カラフルになっていました。
私の2度目の日立電鉄訪問です。
たぶん前日に東京出張があったので、ついでに1泊して出かけたと思います。この前年に651系「スーパーひたち」が登場し、在来線で130km/h運転が開始されました。私はこのとき初めて「スーパーひたち」に水戸まで乗り↓、スピード感を満喫しました。
日立電鉄(22) 大甕 1990(H2).9.22

カラフルな売店です。
日立電鉄(23) 大甕 1990(H2).9.22

モハ13形
日立電鉄(24)

 大甕 1990(H2).9.22

大甕駅に停車中の常北太田行き電車です。
参考図書の写真と比べてみると、モハ9形(10号)と思われます。

この電車に乗り、常北太田に向かいました。
日立電鉄(25)

常北太田 1990(H2).9.22

常北太田に到着して1枚撮りました。
上の写真(24)と同じ電車を逆方向から見たものと思われます。

一番右にはモハ13形が、その左には静岡鉄道から来たクモハ350形がいます。
日立電鉄(26)

常北太田 1990(H2).9.22

駅舎待合室の売店も素晴らしいムードがありました。
日立電鉄(27)

大橋~川中子 1990(H2).9.22

大甕~常北太田を折り返し、帰りは大橋駅で下車し、私も日立電鉄随一の撮影地、大橋架道橋まで歩きました。
モハ11形(12号)がやってきました。
日立電鉄(28)

 大甕 1990(H2).9.22

大橋架道橋で、上の(27)を撮った後、大甕駅へ戻ってきました。
ホームに停車中の電車は、上の写真(24)と同じモハ9形(10号)と思われます。
その左側はモハ13形です。
日立電鉄(29)

 大甕 1990(H2).9.22

大甕から久慈浜に向けて走り去る電車です。
私が日立電鉄で撮った最後の写真です。

左側の常磐線との間にあった貨物側線は、ススキの原になっていました。



この写真の翌年(1991/平成3年)から営団地下鉄銀座線の2000形を改造して導入が始まりました。1997(平成9)年まで7年間で24両を導入し、この頁の旧型車両を全て置き換えましたが、その努力の甲斐もなく2005(平成17)年に日立電鉄は廃止されました。
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参考図書: RM LIBRARY 64 「日立電鉄の75年」 白土貞夫著 ネコ・パブリッシング 2004.12.1発行
       「新・消えた轍4関東-ローカル私鉄廃線跡探訪-」寺田裕一著 ネコ・パブリッシング2010.7.30発行
       「世界の鉄道'75」朝日新聞社1974(S49).10.14発行
       鉄道ピクトリアル編集部編「私鉄車両めぐり特輯・第Ⅰ輯」 鉄道図書刊行会S52.7.1発行