津島軽便堂写真館

国鉄越美南線→長良川鉄道  長良川沿いに走っていた国鉄ローカル線を第三セクター化

国鉄・越美南線は、美濃太田~北濃間72.2kmの路線で、1923(大正12)年に美濃太田~美濃町(美濃市)が開通、その後部分開通を繰り返し、1934(昭和9)年に北濃まで全通しました。
元々は越前と美濃を結ぶ越美線として計画され、越美北線(越前花堂~九頭竜湖)と結ぶ予定でしたが、北濃~九頭竜湖間は未成線のまま工事が中止されました。

国鉄の赤字対策のため、越美南線は特定地方交通線として1984(昭和59)年に第2次廃止対象となり、1986(昭和61)年12月11日に第三セクター「長良川鉄道」へ転換されました。

← 国土地理院発行1/20万地図「岐阜」昭和43年発行に追記。
  越美南線を赤線でなぞり、主要駅と撮影地の最寄駅を記入
(現駅名)
↓越美南線① 北濃 1970(S45).8.13 Nさん撮影

終点の北濃駅の俯瞰です。広い構内でした。
御母衣ダムなどの建設時、資材輸送の輸送基地となり、この駅で貨車からトラックへ中継されました。

給水塔が見えますが、越美南線は1969(昭和44)年1月に無煙化されました。(この地方のローカル線では、早い時期の無煙化だったため、我々の年代のSLファンは越美南線を訪問しませんでした…)
越美南線② Nさん撮影

 北濃 1970(S45).8.13

御母衣ダムなどの建設時に資材輸送基地だったので、奥の貨物ホーム上には倉庫が並んでいました。


1974(昭和49)年に越美南線の貨物輸送は廃止されました。
越美南線③

 美濃太田 1986(S61).11.8

交通の要衝・美濃太田です。
高山線から越美南線と太多線が分岐し、機関区もあった鉄道の町でした。

越美南線は、この写真を撮った1ヶ月後の1986(昭和61)年12月11日に長良川鉄道へ転換されました。その開業用にLEカーが新造され、写真右上に集結しています。
写真中・上を見ると長良川鉄道用にホームが増設され、そのホームへ通じる跨線橋の右端部分だけが新設されたことが分かります。
越美南線は比較的近いところにあった路線ですが、それまで乗車したことがなく、国鉄時代に一度は乗っておこうと、この日慌てて乗りに行きました。(当時は趣味活動を休眠中でしたが)
列車の待ち時間に美濃太田で途中下車して撮りました。
越美南線④

 美濃太田 1986(S61).11.8

長良川鉄道の開業用に、新造された直後の「ナガラ1形」LEカーです。
この年に10両、翌年に2両製造されました。

ナガラ1形は、1998(平成10)年から廃車が始まり、2014(平成26)年に全廃されました。
越美南線⑤

 美濃太田 1986(S61).11.8

車庫の中のナガラ1形です。


この写真を撮った後、美濃太田10:07発の列車に乗り北濃へ向かいました。
(記録を取っていないので、時間は当時の時刻表から推定です。1本前が8:24発、1本後が13:45発なので、容易に推定できました)
越美南線⑥

 郡上八幡 1986(S61).11.8

北濃行き列車の窓から、交換する列車(美濃太田行き-キハ48)を撮りました。
 (郡上八幡11:22)
越美南線⑦

 北濃 1986(S61).11.8

終点の北濃へ12:05に到着しました。
越美南線⑧

 北濃 1986(S61).11.8

北濃で折返し待ちの列車です。

北濃着12:05で、出発が13:24のため折返しは1時間以上先です。
越美南線⑨

 北濃 1986(S61).11.8

上の写真⑧の逆方向から撮りました。
キハ48形+キハ58形です。
越美南線⑩

 北濃 1986(S61).11.8

出発まで時間があるので、駅の近くの山へ登り、北濃駅を俯瞰しました。
右は長良川です。
越美南線⑪

 北濃
付近 1986(S61).11.8

ナガラ1形LEカーの試運転列車です。

国鉄→長良川鉄道の移管を約1ヶ月後に控え、LEカーの試運転が行われていました。

ススキが逆光に映え、私のお気に入り写真です。、
越美南線⑫

 北濃
付近 1986(S61).11.8

上の写真⑪の続きで、通り過ぎたところを振り返って撮りました。
LEカーの左横に腕木式の場内信号機が写っていますので、北濃駅の近くですね。
越美南線⑬

 北濃 1986(S61).11.8

北濃駅へ戻り、国鉄気動車と、その引継ぎを受けるLEカーの並びを撮りました。
越美南線⑭

 北濃 1986(S61).11.8

上の写真⑬の逆方向からで逆光で撮りましたが、こちらの方が綺麗な写真ですね。

この写真を撮った後、北濃12:05発の左の列車に乗って帰りました。


国鉄越美南線の写真はこれで終わりで、次からは長良川鉄道に転換されてからの写真です。
越美南線⑮  Nさん撮影

赤池~深戸 1993(H5).9.5

長良川の鉄橋を渡るナガラ1形です。
清流長良川には鮎釣りの人々が!

長良川鉄道は、関付近から北濃まで長良川沿って走り、長良川を9回渡ります。ここは下流側から4番目の鉄橋です。


越美南線は、1986(昭和61)年12月11日に第三セクター「長良川鉄道」へ転換されました。
なお、その翌年1987(昭和62)年4月1日に国鉄は分割民営化されました。
越美南線⑯

赤池~美並苅安 1998(H10).11.15

下流側から3番目の長良川鉄橋を渡るナガラ1形です。
この鉄橋と上の写真⑮の鉄橋の間に赤池駅があります。

1996(平成8)年からナガラ1形の側面は沿線自治体の広告塗装になりました。
越美南線⑰

 美濃市 2001(H13).8.19

美濃市で入換をする貨車改造のトロッコ列車です。
美濃市~北濃間で1992(平成4)年から運転開始、2003(平成15)年に牽引機が脱線して運休になるまで運行されたそうです。

越美南線は風光明媚なので、国鉄時代の末期・1985~86(昭和60~61)年の夏休みにトロッコ列車が走りました。
越美南線トロッコ列車
「はなぶさに集まる仲間たち」参照

越美南線が長良川鉄道に転換されたので、トロッコ客車は翌年から飯田線に転用されました。そのため、長良川鉄道でこのようなチンドン屋のような編成のトロッコ列車を作りました。
越美南線⑰

 郡上八幡 2001(H13).8.19

郡上八幡に到着したトロッコ列車です。
先頭の2軸(B形)ディーゼル機関車(NTB209)は、元・除雪用のモーターカーでしたが、トロッコ列車を走らせるため牽引機関車に改造されました。
トロッコ列車が走らない冬場や、トロッコ列車運行終了後は、本来の除雪機として活躍したようです。
Wiki 長良川NTB形機関車


この日は団体ツアーに誘われ、美濃市からトロッコ列車に乗り、郡上八幡で降りて観光バスで郡上八幡観光をしました。
越美南線⑱

 美濃市 1999(H11).8.6

トキ25000形を改造した「ながら7形」客車の車内です。
背もたれ転換式の座席でした。
越美南線⑲

 美濃太田 2001(H13).9.24

長良川鉄道15周年のヘッドマーク付きのナガラ1形です。
美濃市の広告塗装車でした。

美濃太田駅も近代化され、橋上駅になりました。上の写真③と見比べてください。
全く違う駅になりました。
越美南線⑳

関下有知 2018(H30).3.30

関下有知を出発し、美濃太田に向かうナガラ2形201号です。
ナガラ2形(200形とも呼称)は1994(平成6)年に製造された1形式1両の車両で、2019(令和元)年に廃車となりました。

関下有知駅周辺には桜並木があり、撮影名所です。


ここから下は、比較的最近撮影した桜満開の長良川鉄道沿線です。
桜の名所を、南の方から順にご紹介します。
越美南線(21)

関下有知 2017(H29).4.12

関下有知を出発し、美濃市に向かうナガラ500形503号の後ろ姿です。
2009(平成21)年に製造され、今のところ長良川鉄道の最新車両です。
越美南線(22)

関下有知 2017(H29).4.12

関下有知駅に停車中の503号郡上八幡行きです。
駅前に高校があり、放課時間に女子高生がスマホで記念写真を撮りに線路脇に集まっていたので、それをさりげなく?入れて撮りました。(お気に入り写真です)

駅前の高校は関有知高校ですが、以前は中濃西高校でした。そのため駅名も中濃西高前(長良川鉄道発足時に開業)でしたが、校名変更により、駅名も変更されました。
越美南線(23)

関下有知 2017(H29).4.12

上の写真(22)の続きです。
列車が出発すると同時に日が陰ってしまいました…
仕方ないので、フォトショップエレメンツで色補正しました。
越美南線(24)

湯の洞温泉口 2017(H29).4.12

満開の桜とナガラ300形305号です。

300形は現在の長良川鉄道の主力車両で301~307の7両が活躍しています。

駅の南の高台から撮った美濃白鳥行きです。
越美南線(25)

湯の洞温泉口 2017(H29).4.12

湯の洞温泉口駅に到着する305号の後ろ姿です。
上の写真(24)を撮った後、振り向いて撮りましたが、こちらが本命写真です。

初めて訪問しましたが、美しい駅でした。




開業時は「板取口」駅で、その後「美濃立花」駅となり、長良川鉄道転換時に「湯の洞温泉口」駅に改称されました。
越美南線(26)

湯の洞温泉口 2017(H29).4.12

駅を出発するナガラ500形501です。
青帯を巻いていました。

駅の南の反対側の高台から撮りました。
越美南線(27)

湯の洞温泉口 2018(H30).3.30

駅で307号にお客さんが乗り込んでいます。

ホームには綺麗な花壇があり、藤棚や桜の木など、とても素晴らしい駅です。 
越美南線(28)

 大矢 2018(H30).3.30

ネコロジーラッピング車305号が桜満開の大矢駅を出発しました。

長良川鉄道とヤマト運輸は「客貨混載」列車の運行を2018(平成30)年2月21日から開始しました。関~美並苅安間で宅急便を輸送します。

そのため、305号は北濃方半分がクロネコ便のラッピングに変わりました。



国鉄時代は「美濃下川」駅でしたが、長良川鉄道転換時に「大矢」駅に改称されました。
越美南線(29)

 大矢 2018(H30).3.30

枝垂れ桜と普通の桜が満開の大矢駅を通過する観光列車「ながら」2号です。

手前が302あゆ号、向こう側が301もり号です。共に列車内で豪華ランチが食べられます。金・土・日曜日に運行される人気列車です。
越美南線(30)

 深戸 2018(H30).3.30

深戸駅にも立派な桜の木があります。307号の北濃行きが到着しました(後ろ姿)
越美南線(31)

 深戸 2018(H30).3.30

美濃太田行きの503号が深戸駅を出発しました。
GJ8マン(ジー・ジェイ・エイトマン)のラッピング車両です。
越美南線(32)

 深戸 2018(H30).3.30

桜満開の深戸駅を通過する観光列車「ながら」1号です。
手前が 301-302号の2連で、手前が301号です。
上の写真(30・31)の反対側から撮りました。



この駅より北の長良川鉄道沿線にも桜の名所は数多くありますが、私の家から車で往復するには、ここが体力の限界でした。(車の運転は得意ではないので…)
今度は、この観光列車「ながら」に乗って豪華ランチを食べながら花見をしたいと思っています。
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参考図書: 「日本鉄道旅行地図帳7号 東海」 平成20(2008)年11月 新潮社発行